1986 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバ磁歪複合素子を用いた高感度微弱磁界計測システムの試作研究
Project/Area Number |
61850068
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 陽一 東大, 生産技術研究所, 教授 (00013110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保立 和夫 東京大学, 工学部境界領域研究施設, 講師 (60126159)
|
Keywords | 微弱磁界 / 磁歪 / メタルガラス / 光センサ / 光干渉計 |
Research Abstract |
磁歪効果とこれに複合した光ファイバ機能素子を用いて、極めて微弱な磁界を計測するシステムの試作研究をおこなった。このファイバセンサの開発のために必要な磁歪素子を試作した。また、これに関連して必要な光回路要素、特に、光干渉計についてその技術的問題点を明らかにした。この結果により、現在しられているsquid等の微弱磁界計測システムと比較して、同等、あるいは、それ以上の高い感度をうることができるようになった。また、このシステムを用いて、より簡便な、微弱磁界計測システムを実現し得ることを確かめた。更に、このシステムを応用して、微弱な磁界を測定する各種の計測システムを実用化するための基礎的な諸データをえた。 本年度の研究実施計画の内、光ファイバ磁歪複合素子の基本設計、および、高感度光ファイバ磁歪素子に関しては、ナコム等との協力研究によって、高感度のメタルガラスを製作することができた。 交流と同時に、直流の微弱磁界を測定する方法について提案し、実際に、交流バイアス磁界を印加する方法によって、100分の1 Oe以下の微弱直流磁界を測定することができた。 また、磁界勾配形のセンサ、横方向磁界のセンサ等の新しい構造のセンサを提案、および開発し、その基礎実験をおこなった。 光回路の問題点に関しては、温度分布の揺らぎの問題、レーザ光の反射による雑音の増大等の問題点を明らかにして、その対策を考えた。 現在、計測信号における計算処理の方法を考察し、より一層の高感度化を計るための方法を検討している。 これらの結果から、これ迄の成果を踏まえて、来年度に本複合磁歪形微弱磁界検出装置の実現を計る計画である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Yoichi Fujii: Applied Optics. 7Vol.25,No.1061-1065 (1986)
-
[Publications] Yoichi Fujii;C.D.Hussey: IEEE Proceedings. .4Vol.133,No. 249-255 (1986)
-
[Publications] 多田嘉寿生,西岡政雄,きょう智炳,藤井陽一: 昭和61年度電子通信学会 光・電波部門 全国大会. 390,2-219. (1986)
-
[Publications] 尾崎政男,藤井陽一: 生産研究. 第38巻,第11号. 27-30 (1986)
-
[Publications] 尾崎政男,石田尚,藤井陽一,きょう智炳: 第4回光ファイバセンサワークショップ講演論文集. (1987)
-
[Publications] Y.Fujii;Z-B Gong;K.Tada;M.Nishioka;T.Mori;M.Ozaki;T.Ishida: 4th International Symposium on Optical and Optoelectronic Applied Science and Engineering The Hague.