1986 Fiscal Year Annual Research Report
高速走査超音波法による心臓・血管内瞬時2次元血流動態計測装置の試作
Project/Area Number |
61850075
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
千原 国宏 阪大, 基礎工学部, 助教授 (80029561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北畠 顕 大阪大学, 医学部, 助手 (00124769)
井上 道敏 大阪大学, 医学部, 教授 (30028401)
辻本 浩章 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90172014)
若林 淳右 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (70029461)
白江 公輔 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (80029412)
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Keywords | 超音波 / 断層像 / ドプラ法 / 血流計測 / 心エコー図 |
Research Abstract |
研究計画に記載の通り、装置の試作と性能検査を行った。 1.探触子アレイの高速走査型への改良。 従来のアレイ探触子の遅延回路を取り除き、中央部へ振動子のみ電動するホログラフィック走査を実現した。この方式によりファンビームの打ち出しを実験したが、放射パワーに若干不足する所があった。 2.反射信号収集装置の製作。 振動子に8コの受信回路を取り付け、2バッファ方式による50nsec.の超高速AD変換装量を実現した。入力ダイナミックレンジは、±1V(8ビット)あり、心エコー像計測には十分と考えられる。 3.データ処理装置の製作。 1チップシグナルプロセッサを用いたドプラ信号プロセッサを製作した。1コのプロセッサで従来のドプラ血流計32chの処理が可能であることから、マルチシステムを振〓すれば十分高速に血流速度イメージングが可能であると考える。 4.ファントムによる基礎計測 計算機により、種々のシミュレーションを実行し、本方式の有効性を確認した後、水中に鋼線を並べて断層像計測を行った結果、十分な解像度でイメージングがなされた。 今後は、送信波のパワーアップやS/N比の向上をはかることにより、装置の信頼性を高め、流れ計測に向けて研究を進めていく予定である。 以上、本研究は、3のドプラ信号プロセッサの製作に時間がかかったので健常人計測には至らなかったが、装置の準備が整ったので臨床計測にとりかかった。概ね順調に進んでいると考えられ、当該年度の完成を目指し、鋭意努力している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中谷大輔: 計測自動制御学会 「計測の制御におけるディジタル信号処理」講演論文集. 2. 1-4 (1986)
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[Publications] 中谷大輔: 日本超音波医学会基礎技術研究会資料. BT86-21. 17-22 (1987)
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[Publications] 千原国宏: 医用電子と生体工学. 25-特. (1987)