1986 Fiscal Year Annual Research Report
バルクハウゼンノイズ解析による鉄鋼材料の経年劣化と強度の同時評価
Project/Area Number |
61850122
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
古屋 泰文 東北大, 工学部, 助手 (20133051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 清 東北金属工業(株), 金属材料事業部, 課長
三原 毅 東北大学, 工学部, 助手 (20174112)
小幡 充男 東北大学, 工学部, 助教授 (10005548)
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Keywords | 材料評価 / 非破壊検査 / 経年劣化 / 磁気特性 / 鉄鋼材料 / 透磁率 / バルクハウゼンノイズ / 材料強度 / 周波数波形解析 |
Research Abstract |
機械・構造物の非破壊検査とそれを踏えた材料強度と安全評価をさらに信頼性の高いものにするには、部材に加わっている応力と材質の両方の情報を同時に結合させて材料強度評価を行なえる非破壊検査法を開発することが不可欠になる。本研究では、この目的のために磁気的性質を利用したバルクハウゼンノイズ(BHN)材料評価法の可能性を検討した。先ず、BHN計測用機器を購入し、小型磁気センサーの開発とBHN計測システムを組立てることを第一の目標とした。BHN解析には最新の2チャンネルスペクトラムアナライザー(FFT,岩通(株)SM-2701)を購入し、BHNと透磁率変化を同時に計測できるハイブリッド型BHN計測システムを完成させた。BHNセンサーについても、新たに小型の接触型を試作し、二軸応力場での応力計測が行なえる様にした。以上、BHNセンサーと計測システムの開発をしたのち、本方法の実用性を検討した。(1)各種鉄鋼材料の引張・圧縮応力とBHN出力の関係 (2)二軸応力下におけるBHN計測を行なった。その結果、BHN出力(dBV)と付加応力(〓)との関係は、各材質により異なった曲線で示されること,さらに二軸テストからのBHN出力(dBV)は、主応力差(【〓_1】-【〓_2】)に依存しているという基本的特性を明らかにできた。そして、円孔付き試験片での非破壊的応力評価に成功した。また、もう一方の情報であるBHNの音色に注目して周波数解析を行ない、鉄鋼材料の劣化熱処理材の判別が可能であること,また黒鉛鋳鉄の粒度,粒分布,硬度等の非破壊的材料評価にも有効であることを示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 古屋泰文: 非破壊検査. 35-8. 532-537 (1986)
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[Publications] 古屋泰文: 非破壊検査. 35-11. 811-814 (1986)
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[Publications] 古屋泰文: 第19回応力・ひずみ測定シンポジウム講演論文集. 19号. 45-48 (1987)
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[Publications] 古屋泰文: 日本金属学会春季大会講演概要集. (1987)