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1986 Fiscal Year Annual Research Report

金属表面上への新規な塗膜形成システムに関するコロイド化学的研究

Research Project

Project/Area Number 61850172
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

大久保 政芳  神戸大, 工学部, 助教授 (30031131)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神門 登  ハニー化成(株), 常務取締役
西野 孝  神戸大学, 工学部, 助手 (40180624)
上田 裕清  神戸大学, 工学部, 助手 (40116190)
Keywords化学析出 / 塗膜 / 塗装 / 高分子エマルション / ラテックス / 乳化重合 / アルミニウム / アルミサッシ
Research Abstract

本試験研究は、建築材料として幅広く使用され、今後ますます需要が拡大すると予測されている陽極酸化皮膜を有するアルミニウム金属表面上への高分子塗膜形成に関し、現在広範囲に行われている電着法に代わるものとしてpHを酸性に調節した負電荷を有する無乳化剤高分子エマルションからの化学析出法の実用化を目的にしている。この方法は、通電操作をまったく要しないのでそのための設備投資が必要でなく、また析出溶としてもほとんど有機溶剤を含まないので作業環境を維持するための多額の公害防止装置も必要としないほど、塗装コストの大幅な低下が予想され、多品種少量生産の方向に向かいつつある昨今の傾向にあってその成果は社会に多大の貢献をなすものと期待される。これまでの本研究者らの一連の基礎的な研究では、pHを酸性に調節するために塩酸を用いて行ってきたが、より実用的な塗膜物性を考慮した場合、塗膜内に一部混入して残存するこのような無機強酸が、高品質塗膜の形成に重大な悪影響を及ぼすと懸念された。そこで、本年度の研究では、より実用的な塗膜物性を目指し、無機酸および有機酸の中から水溶解性等も考慮して14種類の酸を選択し、化学析出実験を行った。その結果、酢酸など、いくつかの有機酸においても塩酸の場合と同様の塗膜形成が可能であることを見出した。しかも、これまでの塩酸を用いた系で明らかにしてきた、アルミニウムイオンの溶出量とポリマー析出量との関係が有機酸の種類によっては成立しない場合があるなど、より実用的な析出系において必要とされる新たな実験結果の蓄積ができた。中でも芳香族系の有機酸を用いた場合には化学析出が極初期で停止し、析出時間に関係なく、超薄析出塗膜が形成されるなど、興味ある知見が得られた。多様な塗膜形成が要求されている現状を考慮すれば、この結果は、本化学析出法の適用範囲の拡大の可能性を示唆しているものとして注目される。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 大久保政芳: 高分子論文集. 43. 429-434 (1986)

  • [Publications] 大久保政芳: Journal Applied Polymer Science. 31. 1075-1082 (1986)

  • [Publications] 大久保政芳: Colloid and Polymer Science.

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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