1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61860028
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
船田 周 農工大, 国立大学(その他), 教授 (10036270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 朋靖 山形大学, 農学部, 助手 (00159740)
河又 虎好 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (40007977)
茅野 充男 東京大学, 農学部, 助教授 (10007677)
高倉 直 東京大学, 農学部, 教授 (50011929)
長野 敏英 東京農業大学, 総合研究所, 助教授 (10012006)
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Keywords | 水ポテンシャル / 品質管理 / 作物体内水分の制御 / 水耕栽培 / 養液管理 / 水ポテンシャルの計測 |
Research Abstract |
作物体内の水分状態は作物の品質に非常に大きな影響を与えている。従来から行われてきた水管理は、主として灌漑による土壌水分の管理、即ち間接的水管理であり栽培者の経験によって品質は大きく異なってくる。そこで本研究は作物体内の水分状態を作物から直接取り出し、これら生体情報を基に篤農家的栽培制御が可能な栽培管理システムを開発することにある。本年度は栽培農家のメロン・ブドウ作物を使用し、全生育段階に於ける水管理及びそれに伴って変化する作物生体内の水分状態の測定を行った。作物の生体情報は葉柄・茎径の変化を渦電流素子及びレーザー光センサを用いて測定した。これら測定装置は非常に感度良く、かつ正確に体内水分状態を測定でき、本研究で目途とする栽培管理システムの基本となるセンサとして非常に適していることが明かとなった。 作物体内水分を制御する方法としては、灌漑水の調節によって土壌水分を制御するのが一般的な方法である。しかし粘質性の土壌、保水性の高い土壌、或は地下水の浅い地域では砂地においても作物体内にストレスを生じさせることは困難な事が多い。そこで作物体内水分の制御方法として 1)灌漑水による土壌水分の制御 2)地下根系温度の制御 3)物理的方法による蒸散流の制御について基礎的研究を進めた。その結果これら方法は体内水分の制御を行う上でかなり有効な手段であることが明かとなった。 次に人工光利用による水耕栽培の完全制御型植物工場においては、養液管理特にCa欠乏などの生理障害が大きな問題となっている。そこで各種養液濃度と各イオンの吸収、さらに水耕液中のアニオン組成を大きく変動させたとき、作物体内を移動するアニオンの組成はどの様に変化するかを篩管液・導管液を採取して分析を進めている。
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Research Products
(2 results)