1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61870020
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
京極 方久 東北大学, 医学部, 教授 (70025542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手島 貞一 東北大学, 歯学部, 教授 (50005089)
沢井 高志 東北大学, 医学部, 講師 (00125577)
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Keywords | MRL@Mp-lpr@lpr / MRL@Mp-+@+ / Mac2 / ClassII抗原 / 骨髄 / 脱灰 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
昭和63年度の研究プロジェクトは、これまでに確立した、固定法と脱灰法を、疾患モデル動物に応用することであった。その結果、次のことが明らかとなった。 1.軟部組織のみならず、骨細胞までもすべて酸などで処理したマウスの骨組織を、同種マウスの皮下に移植すると、hostの結合織が次第にその骨(正確には腐骨)の上を覆い、その一部が骨膜様になって移植骨の上に新しい骨形成を始める。それが進展して、管状であった移植骨の開口部が閉じられた途端、骨の中に閉じこめられていた。それまで普通の軟部結合織や脂肪織であったものの中に、忽然として、Mac2陽性の、ClassII陽性の星型の細胞が現れ、次第に増殖し、引き続き、これらの細胞の周囲に顆粒球の巣が出来て行くのが明らかとなった。骨髄組織の発生の解析にこの新法は欠くべからざるものであることが証明された。 2.膠原病自然発症マウスMRL/Mp-lpr/lprマウスは生后2W目に既に骨髄中にMac2陽性の星形細胞が増えている。この時対照のMRL/Mp-+/+マウスではこの様な細胞は全く現われていない。また、このマウスに特有とされるThy1【○!+R】Leu5【○!+R】の異常リンパ球はこの後から増えて来るように見える。動脈炎の現場に見えるMac2陽性細胞が、むしろリンパ球集積の後から現われて来るように見えることとの間の矛盾は、この2つの細胞が違う所属のMac2陽性細胞である可能性を示すと共に、Mac2マーカーの持つ意味についての多くの示唆を与える。
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