1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61870075
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University. |
Principal Investigator |
宮入 裕夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50013892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高上 輝雄 大更津工業高等専門学校, 助教授 (00010877)
高山 義明 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80143593)
福田 秀昭 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (50014163)
永井 正洋 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (10013971)
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (70108223)
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Keywords | 歯科用患者ロボット / 窩洞形成 / エアタービンハンドピース / 切削力 / 回転速度 / 切削波形 / 切削技術の評価 |
Research Abstract |
これまでに、試作した歯科用患者ロボットを対象に、その窩洞形成を行っているときに生じる切削力及びエアタービンの回転速度の変化を調べることのできる、いわゆる切削波形のパターンを、それぞれの経験年数をもった歯科医師及び歯科大学学生を術者としてデータの蓄積を図ってきた。そして、このような切削波形を観察するだけでも、術者の切削技術の評価は十分可能であることが分かった。しかし、基礎実習における教育用としてこの患者ロボットを開発していることを考えると、このような患者ロボットに初めて接する学生には、窩洞形成後の切削波形を観察させても、たとえ熟達した術者の切削波形を参考に比べさせても、自分の切削技術を分析することは難しく、逆に学生の切削技術を習得する時間を少なくするだけである。そこで、今までに蓄積したデータを基に最適切削条件の基準化を策定し、その結果を基に、術者の切削技術を自動的に分析するシステムについて次のように検討した。最初に、切削時に生ずる垂直力、チルトモーメントのしきい値を、それぞれ600gf、300gfーmmとして設定した。次に、切削波形において、このしきい値を越えたデータの解析として、例えば、しきい値を越えた範囲のピーク値の個数/ピーク値の総数比、しきい値を越えた部分の積分値/全積分値比などの値を求め、そして術者の切削技術との相関性について調べた。さらに、切削開始時から終了に至るまでの切削波形を微分すること、しきい値をベースにピーク値の大きさの程度を調べること、そして横軸に時間を取り切削作業時のこれらの分布線図を作成した。その結果、術者の切削技術の傾向が認識できるばかりでなく、切削技術の程度も評価できることが分かった。したがって、このシステムを歯科用患者ロボットに導入することにより、切削技術を習得している術者には、具体的な手法として、その適正なコメントを与えることが可能となった。
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Research Products
(1 results)