1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61870081
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
川添 尭彬 阪歯大, 歯学部, 教授 (50076022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 潔 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (30160542)
末瀬 一彦 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20140212)
都賀谷 紀宏 京都大学, 医用高分子研究センター, 助手 (50127106)
谷 嘉明 京都大学, 医用高分子研究センター, 助教授 (90026881)
井田 一夫 京都大学, 医用高分子研究センター, 教授 (90028720)
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Keywords | チタン / 歯科鋳造 / 鋳造欠陥 / 適合精度 |
Research Abstract |
1.チタン鋳造体の鋳造欠陥防止対策について チタンは、従来より歯科領域で用いられている鋳造用合金に比較して、融点が高く、その上、高温での活性が高い、比重が小さい、などの性質を有しており、これらに起因すると考えられる鋳造欠陥がしばしば発生する。この欠陥には大別して、鋳造体内部に発生するものと、鋳造体外部に発生するものとがある。これらのうち、鋳造体の内部に発生する欠陥の発生原因とその防止対策について検討した結果、この欠陥の発生原因は、鋳造物の鋳造圧の種類および鋳型材の通気性と密接な関連性があり、吸引加圧式鋳造機を用いた場合、吸引力をかけずに鋳造したが、内部鋳造欠陥の発生は少なかった。また、吸引した場合でも、通気性の悪い鋳型材を用いれば内部鋳造欠陥の少ないチタン鋳造体が得られることが判明した。 2.チタン鋳造体の適合性の向上に関して 従来より本研究において用いている鋳型材はマグネシア(MgO)を主成分とするもので、これは、硬化時の膨張がなく、また、熱膨張率も少ないので、この中に金属Zr粉を添加し、加熱時の酸化膨張を利用して、鋳造収縮の補償を行っている。これをコーティング材として用い、市販のリン酸塩系埋没材を二次埋没材として用いた場合、コーティング層と二次埋没材の膨張挙動および膨張量の不一致により、鋳造体の適合不良が生じることがある。そこで二次埋没材の熱膨張量の改善を行い、硬化時膨張を減少させることにより、解決できることが判明した。 3.チタン鋳造冠の臨床応用について 純チタンによる全部鋳造冠、陶材溶着鋳造冠を作製し、口腔内における適合性および臨床経過について観察している。また硬質レジン前装鋳造冠に応用すべくその維持様式について検討した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 都賀谷紀宏: 歯科材料・器械. 5巻特八. 90- (1986)
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[Publications] 都賀谷紀宏: 歯科技工. 14巻. 1227-1251 (1986)
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[Publications] 川添堯彬: 歯科技工. 14巻. 1252-1254 (1986)