1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61870088
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西岡 五夫 九大, 薬学部, 教授 (20037568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 道弘 福岡大学, 薬学部, 助教授 (10091331)
野中 源一郎 九州大学, 薬学部, 助教授 (60037611)
植木 昭和 九州大学, 薬学部, 教授 (80037564)
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Keywords | 大黄・RG-タンニン / 抗精神病薬 / 抗メタンフェタミン作用 / 抗アポモルフィン作用 / 馴化作用 / 脳内アミン |
Research Abstract |
大黄の向精神作用物質RG-タンニンに関して、化学的並びに薬理学的検討を行い、下記の成果を挙げた。 1.化学的研究 (1)RG-タンニンの抽出・分離法の検討:SephadexLH-20のカラムクロマ法による極めて効率のよい方法を確立した。 (2)RG-タンニンの品質規格の設定:UV,IR及びHPLCによる方法を確立した。 (3)各種大黄の成分の比較検討:各種大黄の成分研究を行い、RG-タンニン原料として最適の大黄の選択に資した。 2.行動薬理学的並びに神経化学的検討 (1)抗メタンフェタミン作用:メタンフェタミン投与による運動量の増加をRG-タンニンは微量で顕著に抑制した。 (2)抗アポモルフィン作用:アポルフィン投与による常同行動を小量の投与で有意に抑制した。 (3)馴化作用:嗅球摘出などによるラットの攻撃行動を有意に抑制した。 (4)ノルアドレナリン及びド-パミン量に及ぼす影響:情動行動に関与する脳各部位のノルアドレナリン及びドーパミンの定量結果から抗ノルアドレナリン作用及び抗ドーパミン作用が確認された。 これらの検討結果から、RG-タンニンは錐体外路素に影響を及ぼさない抗精神病作用物質であることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yoshiki Kashiwada;Gen-ichiro Nonaka;Itsuo Nishioka: Chem.Pharm.Bull.34. 3208-3222 (1986)
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[Publications] Yoshiki Kashiwada;Gen-ichiro Nonaka;Itsuo Nishioka: Chem.Pharm.Bull.34. 4083-4091 (1986)
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[Publications] 植木昭和,西岡五夫,藤原道弘,野中源一郎: 現代東洋医学. 17. 98-103 (1986)
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[Publications] 藤原道弘,岩崎克典,蔵内浩二,西岡五夫,野中源一郎,植木昭和: 和漢医薬学会誌. 3. 322-323 (1987)
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[Publications] 藤原道弘,岩崎克典,蔵内浩二,植木昭和,片岡奉文,野中源一郎,西岡五夫: 薬物・精神・行動. 7. (1987)