1986 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー光音響イメージング・イムノアッセイ法および装置の開発
Project/Area Number |
61870092
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
升島 努 広島大, 医学部, 助教授 (10136054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 照樹 日本分光工業, 第1事業部, 技術マネージャー
和田 幾江 広島大学, 医学部, 助手 (60174421)
吉田 久信 広島大学, 医学部, 教授 (80034031)
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Keywords | 光音響分光法 / イムノアッセイ / 画像処理 / レーザー / 顕微鏡 / 微量分析 / 微小域分析 |
Research Abstract |
1)レーザー光音響イメージングアナライザーの試作 本年度は高速化を目指す前段階として、中速でのイメージングアナライザーの設計、製作を行った。走査手法として、1)ミラー角度変化法と、2)ステージ移動法を検討したが、1)では走査速度に角度依存性があり、その補正が必要であるなどの問題があった。2)ではその問題はないが、セル台の振動に技術的問題があった。インシュレーターを用い、後者を最終的に採用した。A/Dコンバーターを通して得た光音響信号の位置依存性から、カラーディスプレイに2次,3次元の表示が可能なソフト開発も順調に進んだ。同時にマイクロコンピューターをフルに使用する為、画像の演算(バックグラウンドの消去、信号値から量への変換)も出来るようにした。分解能は計画より進んで3眼式顕微鏡の導入を図る事により、直視で評価可能とした。信号積算値の再現性は単一走査繰り返しで3%以下の誤差を得た。 2)顕微光音響イムノアッセイ法の確立 多発性骨髄腫のマーカーである入鎖に対し、ニトロセルロース上での固相イムノアッセイ系を確立した。無関係吸着サイトのブロック,発色,抗原-抗体反応等の条件設定(濃度,pH,時間等)に多くの時間を割いた。3mmφに標準物貭を均一に吸着させる為の濾過器も自作した。この標準物貭の顕微像の積分信号値から、微小域各スポット当りの検量線を得、その関数関係も求め、各種試料の定量化の為の手法確立はほゞ完了した。左図は、骨髄細胞(フィルターへ固着)群の2,3次元画像の1例である。また本研究で開発した測定システムを用いると、X線の光音響分光法が可能である事が分り、発表した。 本研究成果を日本薬学会(京都4月)、光音響法の国際会議(ハイデルベルグ,7月)で発表する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Masujima: Proceedings of 5th International Topical Meeting on Photoacoustic and Photothermal Pheomena. (1987)
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[Publications] T.Masujima: Anal.Chem.
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[Publications] T.Masujima: Photon Factory Activity Report. 85/86. (1987)
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[Publications] 升島努: "新基礎生化学実験法(第5巻)" 丸善, (1987)