1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61880003
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
佐々木 あき 宮城工高専, その他, 助教授 (50026308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐沢 信司 宮城工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (10042243)
丹野 浩一 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (50042247)
佐藤 建太郎 宮城工業高等専門学校, 一般, 助教授 (50042263)
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Keywords | ECR / プラズマプロセス / スパッタリング / 薄膜生成 |
Research Abstract |
ECRHの特徴を生かして、他の放電形式では生成が困難な低ガス圧、高電離プラズマ中でのスパッタリング反応を利用した、高効率で不純物の影響の少ない薄膜の生成を試みることが本研究の目的である。その第一段階として本年度は、小型装置を用いた基礎的実験を通じて、本装置の製作とそれを用いての研究遂行に必要なデータの収集と各種技術の習得を目標にして実験を行ない、次の装置の設計、製作を行なってきた。 実験装置の特徴の一つは、マイクロ波(2.45GHz)電力のアンテナに簡便なリジタノ・コイルを用いていることで、これはガラス製の円筒真空容器に外接して配置され、プラズマには接していない。最初の装置は容器直径40mm、マイクロ波は市販の電子レンジから同軸ケーブルでアンテナに供給される。作動ガスはアルゴンを主に用いたが、一般に磁界強度がECR条件(875G)からずれるとプラズマ密度が減少し、低ガス圧程プラズマが生成される磁界の範囲は狭くなり、0.2Pa以下では点火しにくい。典型的なプラズマ諸量は、密度【10^(11)】【cm^(-3)】、電子温度5-10eVで、スパッタリングを行なうためには適切な値と考えられる。マイクロ波電力のとり出し方法等を変えて試しているが、実際にアンテナからの放射電力等は不明であり、特に低ガス圧での完全電離に近いプラズマを得るという目標は果されていないが、プラズマの空間分布等の細かい測定がしにくい等の小型装置の不便があるのでこの装置での実験は打切った。現在、直径90mmの放電管の系を組立て中で、この装置ではプラズマの特性の測定等と共に、電極(ターゲット,基板)を挿入して実際にスパッタリングの実験を行なう。
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