1986 Fiscal Year Annual Research Report
運動中の心拍数を音声表示する心拍計数・記録システムの開発
Project/Area Number |
61880014
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
笠井 健 阪大, 国立大学(その他), 教授 (30029459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 吉明 ダイキン工業(株), 電子技術研究所, 主任研究員
有働 正夫 大阪大学, 健康体育部, 教授 (60009983)
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Keywords | R-R間隔 / 相関フィルタ / 運動時心機能検査 / 自律神経機能 |
Research Abstract |
胸部誘導の心電図をマイコンで実時間処理しR波の時間間隔を1msの時間分解能で計測記録できる携帯用の小型機器の開発を目的としている。R波の検出には安静時R波を標準波形(テンプレート)として用い、時々刻々のR波とテンプレートの相関を実時間計算し正確なR波の発生時刻を求める方法をとった。1ms毎のサンプル値に対して実時間の相関計算を行うアルゴリズムを開発した。 演算ソフト及び算出されたR-R間隔の記録にはICメモリカード(128Kbyte)を用いた。カード1枚当りのR-R間隔の記録容量は32K点(平均心拍数150として3.5時間)である。メモリカードにはR-R間隔の他R波検出のための演算ソフトも記録されているので、カードのさしかえにより記録時間を容易に延長できるだけでなく演算ソフトの変更も可能となっている。またメモリカードをホストコンピュータ(PC9801)のRAM領域に接続することによりPC9801の内部メモリとして動作させることができるので、転送の手続きが全く不要な設計となっている。 算出されたR-R間隔から心拍数を求め10秒毎に音声出力される。この機能により心拍数を一定に制御したり、設定値を超えたかどうかをチェックしたりできるので循環機能のトレーニングや、運動中の危険防止を図ることができる。 本機はR-R間隔の長時間モニタが可能なので運動中の心機能に限らず、自律神経系のバランス機能の検査にも使用可能な見通しである。 現在プロトタイプ機が完成し、近日中に1号機が完成の予定である。次年度は完成後の1号機を用いて、運動時心機能のチェック及び、自律神経系の機能検査を行い、本機の性能について種々の角度からのテストを試みる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 笠井健: 大阪大学健康体育部紀要. 2. 19-32 (1986)
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[Publications] 早瀬敏夫: BME(日本ME学会雑誌).
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[Publications] 中登孝司: 体力科学. 35. 340 (1986)
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[Publications] 有働正夫: 体力科学. 35. 341 (1986)