1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61880018
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Research Institution | National Laboratory for High Energy Physics |
Principal Investigator |
小林 克己 高エネ研, 国立大学(その他), 助教授 (20114077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 利明 神津精機(株), 開発部, 係長
伊藤 隆 東京大学, 教養学部, 教授 (00012245)
前沢 博 東海大学, 医学部, 助手 (00138653)
檜枝 光太郎 立教大学, 理学部, 教授 (20062656)
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Keywords | シンクロトロン放射 / 単色軟X線 / 斜入射分光器 / 放射線生物効果 |
Research Abstract |
1.分光光学系の設計。 (1)生物照射に適した分光方式の検討:目的とする波長領域の分光素子として様々な方式を検討した結果、広い波長範囲を、高調波の混在を少なくして取り出せるという観点から、当初の予定通り平面回折格子といくつかの平面前置鏡を組み合わせたものが最適であると結論された。 (2)設置可能なビームラインの検討:目的とする波長領域のシンクロトロン放射を供給できるビームラインな中から、高エ研放射光のBL-12Cを最も適したビームラインと判定し、そこに適した分光光学系をデザインした。 (3)光学素子の選定:光学素子の中で最も重要な回折格子は1200/mm,ブレーズ角度1ないし2度とした。素子のコーティングは金又は白金とした。 (4)得られる単色光ビームの推定:簡単なレイトレイスの結果、試料位置でのビームの横幅は約15mmとなった。縦幅は出射スリットからの距離によって変えられるので広い生物試料の照射にも対応出来ると考えられた。又高調波をかなり抑えられることも判った。 2.分光器の設計製作。 (1)分光器の設計:波長駆動系としてタンジェントバー駆動法式を採用した。回折格子の回転角度精度は1秒、回転範囲を14度と決定した。 (2)真空容器の設計:これまで検討した光学系及び波長駆動系のなるべくコンパクトな容器を検討し、第二前置鏡、回折格子、後置鏡は、金属Oリングを用いた容器に収容することとした。 以上のような検討によって設計製作された分光器が3月半ばに完成した。62年度は、動作テスト、真空テスト、分光テストを行った後、生物実験を試みる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K. Hieda: Photochemistry and Photobiology. 44. 417-419 (1986)
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[Publications] H. Maezawa: Photochemistry and Photobiology. 44. 413-415 (1986)
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[Publications] K. Kobayashi: Photomedicine and Photobiology. 8. 23-24 (1986)