1987 Fiscal Year Annual Research Report
癌原性化学物質への感受性に関与するチトクロムPー450遺伝子の発現とその調節
Project/Area Number |
62010008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 民朗 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (40006101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山添 康 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00112699)
児玉 昌彦 国立がんセンター研究所, 室長 (00100149)
鎌滝 哲也 北海道大学, 薬学部, 教授 (00009177)
大村 恒雄 九州大学, 医学系研究科, 教授 (80029933)
藤井 義明 東北大学, 理学部, 教授 (00098146)
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Keywords | チトクロムP450遺伝子 / チトクロムP450mRNA / ラット肺チトクロムP450遺伝子 / ヒト胎児チトクロムP450遺伝子 / 癌原性化学物質への感受性 / 5′上流域の塩基配列 / 酵素誘導 |
Research Abstract |
1.P450I遺伝子群の構造と発現調節:メチルコラントレン(MC)を投与したラット肺P450MCのcDNAの全塩基配列を決定した. その配列はラット肝P450cのそれと非常に類似していたが, 5'端のイントロンI部位でCAGの欠損が認められ, スプライシングの異常をもたらすの能性を示唆した. 犬肝のP450D2の部分的cDNAを得, P450IA2に属することを確め, ポリ塩化ビフェニイルの投与により肝と共に腎,肺,小腸にもmRNAが存在することを確めた. 2.P450II遺伝子群の構造と発現調節:雄ラット肝に特異的で, 構成的に発現しているP450Mー1と, これに関連性のあるP450PBー1,P450fのcDNA構造を明らかにした. 35kbのサイズのP450Mー1ゲノムDNAの構造を決定し, エクソン,イントロン構造がP450bと一致していることを確め, 5′上流域にGRE塩基配列と類似の配列を認めた. フェノバルビタール(PB)投与によってもP450PBー1(b)が主として発現し, P450PBー4(e)の少ない変異ラットを発見し, この変異は劣性遺伝することを確めた. 雄ラット肝に特異的なP450gの分部的cDNAを得, ヘム蛋白が測定できなかったラットの系統でもmRNAの存在を認めたが, 雌ラットでは見出せなかった. 3.ヒトP450遺伝子の発現:ヒトP450cゲノムDNAの塩基配列を決定し, 5′上流域にXRE塩基配列を認め, メチル化のないCGクラスターが多く存在することを確めた. 4.P450依存酵素活性の調節:蛋白合成ならびにポリADP〓ホース合成酵素の阻害剤の添加により, ラット肝初代培養細胞のAHH活性誘導が促進された. 5.P450と活性酵素との関連:変異原性物質のエモジンはP450と水酸化されて後, 活性酸素を生成することを確めた. 6.将来への展望:種々のP450遺伝子を用い, ヒト組織におけるDNA,mRNAレベルの発現を詳細に検討し, 発癌剤の代謝との関連について考察する.
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Research Products
(20 results)
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[Publications] Watanabe,M.: Arch.Toxicol.60. 52-58 (1987)
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[Publications] Sagami,I.: Xenobiotica. 17. 189-198 (1987)
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[Publications] Yishioka,H.: J.Biol.Chem.262. 1706-1711 (1987)
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[Publications] FujisawaーSehara,A: Nucl.Acids Res.15. 4179-4191 (1987)
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[Publications] Matsubara,S.: J.Biol.Chem.262. 13366-13371 (1987)
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[Publications] Higashi,Y.: Amer.J.Human Genet.,in press.
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[Publications] Morishima,N.: Biochmistry.
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[Publications] Kimura,H.: J.Biol.Chem.
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[Publications] Hashimoto,T.: J.Biochem.103. 487-492 (1988)
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[Publications] Horie,T.: Drug Met.Disp.15. 560-564 (1987)
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[Publications] Kitada,M.: Biochem.Pharmacol.36. 453-456 (1987)
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[Publications] Kawano,S.: J.Biochem.102. 493-501 (1987)
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[Publications] Imaoka,S.: J.Biochem.102. 843-851 (1987)
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[Publications] Shimada,M.: Jpn.J.Pharmacol.45. 467-478 (1987)
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[Publications] Yasumori,T.: J.Biochem.102. 1075-1082 (1987)
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[Publications] Yamazoe,Y.: J.Biol,Chem.262. 7423-7428 (1987)
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[Publications] Kuroki,T.: Jpn.J.Cancer Res.(Gann). 78. 45-53 (1987)
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[Publications] Kodama,M.: Toxcol.Lett.37. 149-156 (1987)
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[Publications] FujiiーKuriyama,Y.: "Pharmacology,ed.by M.J.Rand and C.Raper,P." Elsevier Science Publishers B.V.,Amsterdom and New York., 5 (1987)
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[Publications] Gotoh,O.: "Frontier in Biotransformation,ed.by Ruckpaul,K." AcademieーVerlag,Berlin,