1987 Fiscal Year Annual Research Report
HTLVーI遺伝子を組込んだ組換えワクシニアによる抗ATL細胞性免疫の誘導
Project/Area Number |
62015040
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
志田 壽利 京都大学, ウイルス研, 助手 (00144395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
速水 正憲 東京大学, 医科研, 助教授 (40072946)
日沼 頼夫 京都大学, ウイルス研, 教授 (90005009)
畑中 正一 京都大学, ウイルス研, 教授 (30142300)
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Keywords | HTLVーIワクチン / ワクシニアウイルス |
Research Abstract |
成人T細胞白血病ウイルス(HTLVーI)の各成分を組込んだ, 組換えワクシニアウイルス(RVV)を作成し, 培養細胞及び接種動物に対する効果を調べた. 又, VV株数種を調べ, RVVの親株として適するものを選んだ. i)既に, 我々は, envを発現するWR株由来のRVVが, HTLVーI感染から兎を守ることを示した. そこで, 実際に種痘に使われていた, リスター株, LC16m0株, LC16m8株よりRVVを作成し, その効果と神経毒性を調べた. その結果, LC16m0株由来のRVVが, 感染防御能が高く, 神経病原性が低く, 人間に接種可能であることを示唆した. ii)Gagを発現するRVVを作成した. このRVVを感染させた細胞内で, authenticな蛋白質が産生された. Gag蛋白は, 53KDaの前駆体が切断され, 19KDa,24KDa,15KDaの成熟蛋白質が生成された. このことは, このコンストラクト中に含まれるGag及びProteaseだけで, 完全なプロセッシングが起ることを示している. iii)pXを発現するRVVを作成した. 感染細胞内にauthenticな蛋白が発現されると共に, p27^×,p40^×,p21^×全て, 核内蛋白であることが判明した. 特に, p27^×は核小板に存在した. このことは核小板が, リボゾームの合成場所としての機能以外にmRNAの合成にも関与していることを示唆している.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Shida et al.: EMBO J.6. 3379-3384 (1987)
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[Publications] S.Funahashi,T.Sato and H.Shida: J.Gen.virol.69. 35-47 (1988)