1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
ハワイ島マウナケア山頂北西地域における天文観測条件の調査研究
Project/Area Number |
62041026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Overseas Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | Field Research |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
成相 恭二 東京大学, 東京天文台, 助教授 (50012844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 康広 東京大学, 東京天文台, 教務職員 (60143517)
宮下 暁彦 東京大学, 東京天文台, 教務職員 (60157641)
渡辺 悦二 東京大学, 東京天文台, 教授 (00124686)
中桐 正夫 東京大学, 東京天文台, 助手 (00124678)
安藤 裕康 東京大学, 東京天文台, 助教授 (90111559)
小平 桂一 東京大学, 東京天文台, 教授 (60012845)
山下 泰正 東京大学, 東京天文台, 教授 (50011458)
野口 猛 東京大学, 東京天文台, 助手 (10124679)
西村 史朗 東京大学, 東京天文台, 助教授 (10012840)
田鍋 浩義 東京大学, 東京天文台, 助教授 (50012802)
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Project Period (FY) |
1987
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Research Abstract |
本海外学術調査は, 世界的な天文観測適地とされているハワイ島マウナケア山頂地域のうち, 未調査未開発の北西地域の局地的な天文観測条件を6ヶ月に亙って実測調査し, その有用性を評価するものであって, 今後のマウナケア山頂での世界の大望遠鏡建設に基礎資料を与える意義は大きい. 温度揺らぎを表わす量C.ナ_<T.ニ>^2は8月から11月にかけて5期間, 通算58日にわたって記録がとれた. 観測期間が全期間にしめる割り合いは小さいが, これはセンサーが悪天候で破損した後修復までに日数を要するからで, 世界の違う地域で行われた調査に較べて悪くはない. このほかに温度, 湿度, 風向, 風速が同時に記録され, また全天カメラによる天候の記録も得られた. C.ナ_<T.ニ>^2は高さと共に減少するのが普通である. これは地表近くで起きたゆらぎが上に行く程少くなるためである. しかし, C.ナ_<T.ニ>^2が上に行く程増える場合が何例も見られた. これは解析の結果風向と地形に原因があることがわかった. サミット(南東), プウ・ポリアフ(南西), 東北東の尾根の方向から風が吹く時は空気の温度ゆらぎが高い所まで及ぶのである. これは気象研究所と共同で東京天文台が行った風洞実験の結果とも定性的に一致する.
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