1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
科学衛星Astro-C(ぎんが)による日英共同X線観測調査
Project/Area Number |
62041110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Overseas Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | Field Research |
Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
田中 晴郎 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (10022534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 鉄哉 東京大, 東京天文台, 助手 (60134631)
河合 誠之 理化学研, 研究員 (80195031)
北本 俊二 大阪大, 理学部, 助手 (70177872)
大橋 隆哉 東京大, 理学部, 助手 (70183027)
国枝 秀世 名古屋大学, 理学部, 助手 (00126856)
常深 博 大阪大, 理学部, 助手 (90116062)
満田 和久 宇宙研, 宇宙圏研究系, 助手 (80183961)
田原 譲 名古屋大学, 理学部, 助手 (10135296)
井上 一 宇宙研, 宇宙圏研究系, 助手 (40092142)
村上 敏夫 宇宙研, 宇宙圏研究系, 助手 (60092350)
杉岡 勝 理化学研究所, 主任研究員
牧島 一夫 東京大学, 理学部, 助教授 (20126163)
小山 勝二 宇宙研, 宇宙圏研究系, 助教授 (10092206)
長瀬 文昭 宇宙研, 宇宙圏研究系, 助教授 (00022690)
山下 広順 大阪大, 理学部, 助教授 (80022622)
小川原 嘉明 宇宙研, 宇宙圏研究系, 教授 (80013671)
宮本 重徳 大阪大学, 理学部, 教授 (70013638)
小田 稔 宇宙科学研究所, 所長
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Project Period (FY) |
1987
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Research Abstract |
この研究の目的は日英双方のX線天文学グループが経験と技術を併せて,〓界最大規模の大面積比例計数管を製作Astro-C(ぎんが)に搭載しX線天体の精密観測による研究を行うことである. ぎんがは昭和62年2月打ち上げられ性能評価,調整作業も無事完了したので,次は日英科学者が共同して多くの観測成果を挙げることがこれからの目的である. 宇宙科学研究所のX線天文衛星「ぎんが」は昭和62年2月5日に打ち上げられ,順調に働いている. この衛星の主観測装置である大面積比例計数管は日本と英国のLeicester大学,Rutherford Appsleton研究所のグループとの共同で製作したものであり,これまでで〓界最高のX線集光面積を持つものである. 打ち上げ以来,昭和62年9月まで,軌道上での性能評価,較正及び解析ソフトウェアの開発等を日英共同で行った. この目的のため「かに星雲」その他標準となるX線源の観測を行い,それを日英双方で解析を行い,両者のソフトウェアの互換性のチェックを行うと共に,最適性能を得るよう観測装置の微調整を行った. 9月以降は個々の科学者からの観測申込を日英双方から募集し,選択されたものについて観測を行っている. 多数の応募があったため,2度の日英会合で調整を計った. 11月には初期成果の検討会を宇宙研で開催し, (宇宙圏研究会),英国側から数名が参加した. 「ぎんが」の性能を反映して,多くの優れた成果が得られつつある. 日英共同の観測については,論文を作成するため結果の検討,討議が必要であり,この為の科学者の相互訪門が行れた. 数編の日英共著の論文がまとまりつつあり,間もなく学会誌に発表される運びである. これ迄に,多くのX線星について周期的変化(パルサー),準周期変動,不規測変動スペクトル等について詳しく調べられた他,特異X線星SS433の構造を調べる手掛りとなる新しい知見が得られた. 又, 新しいX線源の発見と共に,超遠方の活動銀河核のスペクトルや強度変化等についてこれまでにない高精度の観測結果が次々に生まれている. 更に,大マゼラン星雲に出現した超新星については最新のデーターを全〓界に提供している. 将来も引き続き,日英科学者による密接な共同研究を続けることを双方が強く希望している.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Astrophys.Lett.& Comm.25巻 P.23. (1987)
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[Publications] Astro-C飛翔実験報告(宇宙研). (1987)
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[Publications] 宇宙圏シンポジウム(昭和62年度). (1987)
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[Publications] Nature. 330巻 P.230. (1987)