1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
高エネルギー重イオン反応における新しい核物質の探求
Project/Area Number |
62041116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Overseas Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Principal Investigator |
本間 三郎 東京大学, 原子核研究所, 教授 (10004326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道家 忠義 早稲田大学, 理工学研究所, 教授 (60063369)
下浦 享 京都大学, 理学部, 助手 (10170995)
松多 健策 大阪大学, 理学部, 助手 (50181722)
橋本 治 東京大学, 核研究所, 助教授 (50092292)
永江 知文 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50198298)
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Project Period (FY) |
1987
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Research Abstract |
1.ローレンスバータレイ研究所の重イオン加速器を用いて, (1)不安定原子核を生成し, その諸性質(サイズ, 磁気能率, 崩壊形式等)を測定する. また(2)ブルックヘブン研究所での実験に用いる測定装置の性能向上のための開発研究を行なう. 2.ブルックヘブン国立研究所において, クォーク・グルーオンプラズマ検証のための実験装置の建設及び15GeV/核子の重イオンビームを用いての実験を行なう. (1)ローレンスバークレイ研究所においては各種不安定原子核ビームを用いて 原子核のサイズが測定された. これにより安定核から離れた領域の核について, 既存の理論の適用性が詳しく調べられた. さらに本年度は, 不安定原子核ビームを用いて鏡映核の磁気能率を測定するためのテスト試験が行われた. これは今後, 各種原子核の磁気能率の測定に道を拓くものとして今後の発展が期待されている. (2)ブルックヘブン国立研究所においては, 本年度初めて本格的データー収集が行なわれた. この内^<16>Oビームを用いた反応において中性エネルギー流の測定の解析が進み, 15GeV/核子というエネルギー領域においても重イオン反応が古典的な模型によって記述しうることが明らかにされた. さらに重イオン衝突によって発生する粒子の解析が進み, とくにパイ中間子とK中間子の生成比等が必ずしも低エネルギー領域の測定と同じでないことがわかった. 今後新しい物質相の存在の可能性を含めて解析していく予定である.
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Research Products
(2 results)