Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JOHN L.Sonde モンタナ鉱物理工科大学, 教授
MARK Sholes モンタナ鉱物理工科大学, 助教授
ROBERT Derke モンタナ鉱物理工科大学, 助教授
ALEXIS Volbo モンタナ鉱物理工科大学, 教授
RICHARD B.Be モンタナ鉱物理工科大学, 教授
松枝 大治 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (20108921)
丸山 孝彦 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (60006682)
大口 健志 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (40006664)
本多 朔郎 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (50006631)
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Research Abstract |
本研究は, 我が国の金属・非金属鉱床,エネルギー資源等多様な資源の宝庫である「グリン・タフ地域」と米国西部モンタナ州に存在する同様な重要資源の宝庫である「ボルダー・バソリス地域」を研究対象地域とし, 日米双方の関係研究者が共同で主に現地地質調査・試料採集及び室内実験を行う事を目的とする. 地質調査は, 日米双方の研究者が互いに相手国研究対象地域で, 現地研究者の協力のもとに効果的な資源地質学的調査を遂行し, 現地討論会の形式で両地域の資源地質及び地下資源のポテンシャリティー・成因等について積極的な意見交換を行う. 特に我が国での現地調査は, 米国の古い時代の鉱床の原形とも言うべき黒鉱鉱床地帯の調査に主眼を置き, 米国の古期塊状硫化物鉱床との成因的関連性を検討する. 本年度は, 日本米双方の関係研究分担者が互いに相手国の研究対象地域(米国ボルダー・バソリス地域及び日本国グリン・タフ地域)において, 現地地質調査及び試料採集実施し, 主に鉱床胚胎母岩及び関係火成岩との関連性・鉱化作用の特性について総合的な検討を行った. 現地地質調査は, 我が国ではグリン・タフ地域における深沢・温川両黒鉱鉱床,月布・遠刈田両ベントナイト鉱床及び八幡平・小安両地熱地帯において行われた. 一方米国では, ボルダー・バソリス地域において各種スカルン・鉱脈鉱床を始めとし, Diatreme型 Ag鉱床(Montana Tunnel)での現地調査・試料採集を実施した. 又, Stillwater Complexに伴うPtーPd鉱床, 層状規制型AuーW鉱床並びにYellowstone地熱地帯の地質調査も併せて実施された. 採集試料は, ラベルング後研磨片・薄片を作成し, 構成鉱物・組織等の観察とEPMAによる定性・定量化学分析を行った結果, 未報告の鉱物種多数を同定した. 更に, 本年度の成果として, これまでに単純な鉱化作用として解釈されていたボルダー・バソリス地域の各鉱床において, 明らかに重複鉱化作用が認められる等の新知見も得られた. 更に, 両国における調査期間中に研究分担者を始めとし, 関係研究者を含む公開シンポジウムを開催し, 相互の地質学的基礎情報提供, 資源地質の比較並びに鉱床成因等について討論が交わされた. 講演は日本研究者計11名によって行われ, 活発な討論と併せて今後の研究実施に関する意見交換が成された. 次年度は, 本年度同様日米双方の関係研究者が互いに相手国研究対象地域において, 現地地質調査及び試料採集を実施し, 特に鉱化作用の関係火成岩について構成君石学的・岩石化学的側面から検討を行い, 現地討論会を通じて鉱床成因論及び地下資源ポテンシャリティーについて意見交換を行う予定である.
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