Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 曙光 中国社会響学院, 経済研究所, 助教授
朱 紹文 中国社会科学院, 経済研究所, 教授
魏 金玉 中国社会科学院, 経済研究所, 教授
董 輔〓 中国社会科学院, 経済研究所, 教授
趙 人偉 中国社会科学院, 経済研究所, 教授
高橋 満 東京大学, 教養学部, 助教授 (50126108)
石川 経夫 東京大学, 経済学部, 助教授 (90107483)
堀内 昭義 東京大学, 経済学部, 教授 (00018029)
原 朗 東京大学, 経済学部, 教授 (70012127)
兵藤 釗 東京大学, 経済学部, 教授 (50012117)
森田 桐郎 東京大学, 経済学部, 教授 (40014740)
岡本 康雄 東京大学, 経済学部, 教授 (50012109)
小宮 隆太郎 東京大学, 経済学部, 教授 (30012107)
宇澤 弘文 東京大学, 経済学部, 教授 (20012106)
中村 貢 東京大学, 経済学部, 教授
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Research Abstract |
日本及び中国の経済学の様々な分野の専門家が協力して中国経済の現状を総合的に把握し, その的確な展望を得ることを目的とする. とりわけ, 1978年以降の経済体制改革に焦点をしぼり, 第1に(1)農村の近代化, (2)国営基幹産業を中心とする都市工業の改革, (3)計画的な市場経済への移行とマクロ経済管理の変容(間接統制化)など, 改革の実態と意義を把握・評価する. 第2に(1)体制改革に伴う中国経済の発展が日本経済に与える影響と, (2)現在進行中の日本の産業構造の変化が中国経済体制改革の帰趨に及ぼす影響を評価する. 本年度は,次年度の現地における調査・討義の準備として,中国社会科学院経済研究所から董輔〓〓〓以下5名の共同研究者を仰えてコンファレンス「中国経済体制改革と日本経済」を組織し,中国における経済体制改革の進展状況について知見を深めると同時に,体制改革下の中国経済と日本経済の連関について問題点をさぐることを主眼とし,それぞれに研究を進めた. コンファレンスでは,「研究発表」欄に記載した報告論文を中心に意見の交換が行なわれたが,とくに,1)中国の経済体制改革は「計画的商品経済」への転換をめざして進められているが,社会主義経済のもとにおける計画と市場の連関はどのようなものであるべきか,2)市場メカニズムの活用をはかるために,企業自主権の拡大に加えて,小型国有企業の個人への払下げ,国有企業の株式会社形態への改組などが論議されはじめているが,このような所有と経営の分離や所有関係の改革が社会主義経済にたいしどのようなインパクトを及ぼすか,3)「計画的商品経済」への転換をはかっていくためには,国家財政のシステムや工商銀行・建設銀行など投資にかかわる専業銀行のあり方を変えていく必要があるが,現状にどのような問題があるか,4)中国が「四つの近代化」を達成するためには,開放経済体制の進度をはかることが必須であるが,経済特区のシステムや貿易管理のシステムにどのような問題があるか,などをめぐっていくつかの論点が提起された. 次年度は,このコンファレンスの討議をふまえて,さしあたり,1)計画と市場をめぐる問題,とくに財政・金融制度のあり方を含めてマクロ経済運営の現状と問題点,2)自主権拡大に伴う国有企業の管理運営方式の変化(従業者代表大会など労働者参加システムも含めて)の実態と問題等について現地で調査を行なうとともに,意見の交換・討論の場を設定することとしたい.
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