1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62050038
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
古谷 洋一郎 岡山大学, 工学部, 教授 (70108124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東辻 浩夫 岡山大学, 工学部, 助教授 (40011671)
藤本 孝 京都大学, 工学部, 助教授 (90026203)
香川 貴司 奈良女子大学, 理学部, 教授 (30031686)
西原 功修 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (40107131)
三間 圀興 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (30033921)
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Keywords | 原子(イオン)の統計模型 / 電子状態 / Rydberg準位 / X線輻射輸送 / 電離平衡 / 爆縮ダイナミックス |
Research Abstract |
昭和61年度に引続き,レーザ爆縮プラズマの原子過程に及ぼす諸効果の中,特に,(1)重い原子や部分電離重イオンを不純物として含む高密度プラズマ中の原子過程,(2)X線輻射輸送と爆送と爆縮ダイナミックス,(3)高密度プラズマ中の粒子輸送の3課題につき,3つのサブ班を設け,各班内での自主的研究協力を通じて,研究成果の蓄積を計った. (1)ではThsmasーFermiーDiracーWeizsackerの統計模型でえられる,イオンの実効ポテンシヤルに対して1電子Schrodinger方程式を解き,電離度で決まるイオン内電子数が自己無撞着に決定できることを示すと共に,淺いRydberg状態のエネルギー準位,固有関数の高精度の数値解析が可能になった. これらの結果は,淺い準位にある電子の束縛・束縛,由由・束縛遷移に伴うX線輻射強度の計算に直ちに適用できる. 孤立イオン模型に対して開発されて来た数値解析コードを,隣接イオン間相関や自由電子の誘電応答を考慮する模型に適用することは容易である. 淺い準位の状態数に関して半古典論による定式化が新しく提案され,Sahaの電離平衡の公式の拡張が試みられた. 相対論的HartreeーFock方程式の自己無撞着解析が続行される一方,高密度・高温プラズマが9個の原子(イオン)を含むbcc模型で模型化されXa HartreeーFockーSpater分子構造コードにより解析された. (2)のX線輻射輸送等については,高密度プラズマを模擬できる3次元粒子コードが新たに開発され,多成分プラズマからの制動輻射が計算された. キャノンボール標的中のX線輻射輸送の光線追跡法による解析,標的内球内面からのX線輻射スペクトルと爆縮ダイナミックスとの関係についての研究も平行して行われた. (3)の粒子輸送では爆縮過程でのエネルギー輻射損失と関連してレーザ・プラズマの凝縮不安定性の可能性の検討が始まり,荷電粒子間相関効果を含む輸送係数の定式化,有限半径の高密度イオン系の構造解析等が行われた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Murakami and K.Nishihara: Jpn.J.Appl.Phys.26. 1132-1145 (1987)
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[Publications] N.Nishihara,R.Tsuji and H.Azechi: Jpn.J.Appl.Phys.26. L1301-1303 (1987)