1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62055020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宅 正宣 大阪大学, 工学部, 教授 (20028971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 幸佳 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (30029243)
山中 伸介 大阪大学, 工学部, 助手 (00166753)
孫 鳳根 大阪大学, 工学部, 助手 (00029076)
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Keywords | 核融合 / 第一壁材料 / 被覆材 / 熱衝撃 / 熱疲労 / チタンカーバイド / グラファイト / タングステン |
Research Abstract |
核融合炉第一壁材料の高熱負荷時の熱的損傷特性を明らかにするための基礎研究として前年度より引き続きグラファイト基板TiC被覆材, モリブデン被覆材, 今年度は新たにグラファイト基板タングステン被覆材, 各種グラファイト及びステンレス鋼基板TiC被覆材を研究対象として熱衝撃, 疲労試験を行った. グラファイトを含めた各種被覆材料(試料の大きさ:10×10×1mm)の熱衝撃, 疲労試験は, 加速電圧最高20KVのパルス電子ビーム照射加熱装置を用いて行った. なお, この際の加速電圧, ビーム電流値, パルス幅, パワー密度などの実験条件のデータはすべて本年度購入のアナライジングレコーダシステムによってリアルタイムで記録され, かつディスクに保存されるようになっている. グラファイト基板TiC被覆材では表面融解の臨界Power密度は40MW/m^2(パルス幅1.5秒)であるが、表面観察からは何の損傷も見られない程度の低いPower密度の電子ビ-ム照射によってもTiC層の格子定数が顕著に増加することが確かめられた。グラファイト基板MO被覆材では熱衝撃試験による表面損傷特性が、被覆MO層自身の構造、特性にも大きく依存することが確かめられた。 グラファイトの熱衝撃試験による損傷としては昇華のみが起こること, 昇華の臨界Power密度はグラファイトの種類によらず, ほぼ一定の37ー38MW/m^2(パルス幅1.5秒)であるが, 昇華量はそれぞれのグラファイトの熱伝導度に大きく依存することが確かめられた. グラファイト基板タングステン被覆材及びSUS440C基板TiC被覆材の表面融解の臨界Power密度は, それぞれ38MW/m^2(パルス幅1.5秒)及び24MW/m^2(パルス幅1.5秒)であった.
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