1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62101008
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
飛田 満彦 東京都立大学, 工学部, 教授 (60087301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
右田 俊彦 群馬大学, 工学部, 教授 (40008412)
小林 道夫 東京都立大学, 名誉教授 (40086989)
平嶋 恒亮 大阪工業試験所, 課長
神谷 佳男 東京大学, 工学部, 教授 (40010764)
冨永 博夫 東京大学, 工学部, 教授 (00010760)
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Keywords | オイルシェール / 縮合多環芳香族 / 酸化反応 / 炭素質液晶 / ヘテロ芳香族 / ペルフルオロアルキル化 / ファインケミカルズ中間体 |
Research Abstract |
炭素資源として石灰・重質油系資源に注目し, 芳香族資源への変換ならびに新規芳香族合成化学の確立を目的として以下の成果を得た. 1)オイルシェールの熱分解生成物の成分を解明し, BTX, ナフタレンなどの収率を飛躍的に向上させることができた. アルキルナフタレンの自動酸化反応の反応機構, 金属触媒の作用を解明した. α-シリルオキシアルキル過酸エステルを用いた一原子酸素移動反応および芳香族アミン及び二酸化炭素存在下の光カルボキシル化反応を開発した. 液晶ピッチを経由した炭素繊維製造に関連して, 化学修飾による原料ピッチの液晶ピッチ化を図り, メソフェーズピッチの不融化促進について研究した. 2)イソキノリンーN-イリドとオレフィンとの環状付加反応について, そのレギオ選択・立体選択性ならびに環状付加生成物の安定性を明らかにした. N, N-ジメチルー2, 4-ビストリフルオロアセチルー1-ナフチルアミンのN-N交換反応を用いた含フッ素ヘテロ芳香族化合物の新規合成法を確立した. 各種の機能性色素の中間体となるベンゾ[a]キノリジニウムの合成法を確立した. 特異な構造を有する新規芳香族化合物としてのジホスフェンの生成及び反応性とセレノアルデヒドを経由したその環化体生成反応について研究した. 3)パラジウム触媒と有機スズ化合物を用いたハロ芳香族化合物の求核置換反応により種々の有用な芳香族誘導体の合成に成功した. 還元的分子内環化反応, C-カルボニル化反応等による新規ヘテロ芳香族誘導体の合成の開発に成功した. 過酸化ペルフルオロジアシルを用いたペルフルオロアルキル化を検討した. クラウン化ロゼオフラビン誘導体の反応性に対する環境効果を検討した. 種々のキラルな環状アルコキシチタンを触媒としたDiels-Alder反応により所期の付加体を合成した. 新しい陽イオン種であるイミニウムチオン化学種の存在と反応性について興味ある結果を得た.
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 飛田満彦: Journal Chemical Society PERKIN Trans.I.1987. 1681-1682 (1987)
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[Publications] 神谷 佳男: 日本化学会誌. 1987. 1772-1777 (1987)
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[Publications] 小林道夫: Bull.Chem.Soc.Japan.
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[Publications] 北條 卓: J.Org.Chem.53. (1988)
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[Publications] 右田俊彦: Chem.Lett.1987. 193-194 (1987)
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[Publications] 奈良坂紘一: Chemistry Letters. 1987. 2409-2412 (1987)
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[Publications] 松浦輝男: Tetrahedron Letters. 28. 1909-1912 (1987)
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[Publications] 真鍋 修: Journal of the American Chemical Society. 109. 6371-6376 (1987)
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[Publications] 拓植乙彦: Bull.Chem.Soc.Japan. 60. 1497-1504 (1987)
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[Publications] 稲本直樹: 日本化学会誌. 1987. 1108-1117 (1987)