1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62104002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西永 頌 東京大学, 工学部, 教授 (10023128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新宮 秀夫 京都大学, 工学部, 教授 (20026024)
西澤 泰二 東北大学, 工学部, 教授 (60005212)
和田 隆夫 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60023040)
石田 哲郎 山梨大学, 工学部, 教授 (10020281)
関 寿 東京農工大学, 工学部, 教授 (70015022)
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Keywords | 表面拡散 / RHEED振動 / 混晶成長における偏析 / 組成の面方位依存 / BCF理論 / カソードルミネッセンス / 電子ビームエピタキシ / 熱力学データベース |
Research Abstract |
非平衡成長と考えられている分子線エピタキシ法(MBE)における混晶の成長機構を研究するため, MBE法の成長で本質的に重要な成長原子の表面拡散現象について研究した. このため, RHEED振動が実験条件によって発生したり消滅したりする現象に注目し, これを理論的に解析することにより表面拡散距離を求める手法を開発した. 次に, この手段を用いて, GaAs MBE成長におけるGaとAs_4の表面拡散距離を決定した. 次に, Ga(As, Sb)と(Im, Ga)AsのMBE成長を行ない, 各々, SbとImの偏析現象を調べ, これを用いて混晶成長機構を明らかにすることを試みた. 先ず, Ga(As, Sb)系については, 成長方向でのSb濃度の変化を各種の実験条件のもとで調べ, Sbが成長温度の上昇とともに大きく排除されること, これにはSbの表面吸着が大きく影響することを示した. 次に, 両混晶組成の(100)面からのoff角度依存性を実験によりくわしく調べ, これを表面拡散理論(BCF理論)で説明することを試みた. それによると, AsとSbの表面拡散距離の差, ImとGaの表面拡散距離の差を考慮することにより, off角度依存性が説明できることがわかった. その他, Im Ga As P混晶成長層のカソードルミネッセンスによる評価, 混晶の電子ビームエピタキシャル成長, ハロゲン輸送法による混晶の原子層エピタキシ, III-V族混晶の熱力学データベースの作成, 同非平衡相図の作成に関する研究, 電子顕微鏡による成長の直接観察, 高真空下での走査トンネル顕微鏡による結晶表面の観察, 非平衡成長のもう一つの例である有機金属原料気相成長法(MOCVD)によるGaAsの成長機構の理論的研究等を行なった.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Nishinaga: Japan.J.Appl.Phys.27. L12-L14 (1988)
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[Publications] 西永 頌: 日本結晶学会誌. 30. 1-8 (1988)
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[Publications] T.Wada: Nuclear Inst.Methods in Phys.Res.B21. 574-575 (1987)
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[Publications] N.Kitamura: Semicond Sci.Technol.2. 318-320 (1987)
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[Publications] M.Tsuda: Japan.J.Appl.Phyp.26. L564-L566 (1987)