1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62106002
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
犬塚 學 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00135104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 建男 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (60031712)
伊藤 建夫 大阪大学, 理学部, 助教授 (40051817)
宍戸 和夫 東京工業大学, 理学部, 助教授 (40087549)
大坪 栄一 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (10158800)
吉川 寛 大阪大学, 医学部, 教授 (70019876)
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Keywords | 核酸コンフォーメーション / 制御DNA領域 / DNA複製 / 複製開始蛋白 / プラスミド / 細菌染色体 / 転写制御 / 分子識別 |
Research Abstract |
DNA複製と転写は, 遺伝情報の維持と発現に係わる最も基本的な生命反応である. そこで, 本研究は厳密な特異性と正確な制御を必要とする複製開始を中心として, 機能分子による複製と転写の制御DNAの識別と調節の基本原理を解明すると共に, 制御DNA配列の検出システムを確立した. 1.プラスミドの複製開始系: 複製開始蛋白による複製開始点を含む制御領域の識別機構について, 犬塚はプラスミドR6Kのoriα領域の構造決定と機能分析を行ない, π蛋白の役割を解析した. 山口はpSC101のrep蛋白の反復配列, 逆反復配列への結合親和性を解析し, その遺伝子発現調節機構を示した. 伊藤はC_olE_2のrepキメラ蛋白を用いて, oriDNAの識別ドメインを決定した. 大坪はR100の細胞内安定保持に関与するpemK, pemI遺伝子を発見した. 2.細菌染色体の複製開始系: 吉川は枯草菌染色体の複製開始が特異的なDnaA-Box配列により負の制御を受けていることを発見すると共に, DnaA蛋白の特異的結合を実証した. 安田は大腸菌oriC複製の特異的制御因子を検索し, 複製開始に働く蛋白を見い出した. dnaK蛋白がこの複製に働くことを証明した. 3.制御配列の識別法: 中山は特異的制御配列を識別する微量蛋白の分離法を確立し, RSVによる細胞癌化に関与する細胞因子(38K蛋白)の精製, 同定に応用した. 深田は特異的DNA構造を識別するモノクローナル抗体を用いて, EGFレセプラー遺伝子発現へのDNA高次構造の関与を証明した. 宍戸はpNS1プラスミド中のプリンーピリミジン交互配列がZ構造をとること, および, rep遺伝子内に存在することを発見した. 以上のように, 予定した研究実績を協力により, ほぼ得ることができた.
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Research Products
(20 results)
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[Publications] Manabu Inuzuka: Ann Rep.,Inst.Virus Res.Kyoto Univ.29. 35-36 (1987)
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[Publications] Manabu Inuzuka: FEBS LETTERS. 228. 7-11 (1988)
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[Publications] Toshihiro Horii: Molecular and General Genetics. (1988)
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[Publications] Yoshitaka Tajima: Mol.Gen Genet.
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[Publications] Hisashi Yasueda: in preparation.
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[Publications] Suguru Tsuchimoto: J.Bacteriol.(1988)
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[Publications] L.Andrup: J.Bacteriol.(1988)
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[Publications] S.Moriya: Genetics and Biotechnology of Bacilli. 2. (1988)
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[Publications] 吉川 寛: 代謝. 24. 3-13 (1987)
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[Publications] 中山 建男: 実験医学. 5. 439-444 (1987)
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[Publications] Tatsuo Nakayama: Gunma Symposia on Endocrinology. 24. 105-118 (1987)
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[Publications] Tatsuo Nakayama: Biochem.Biophys.Res.Commun.149. 1156-1164 (1987)
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[Publications] 中山 建男: 細胞工学. 6. 615-623 (1987)
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[Publications] Masako Fukada: Nucleic Acids Res.Symposium series. 19. 69-72 (1988)
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[Publications] Masako Fukada: Journal of Immunological Methods. (1988)
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[Publications] Masako Fukada: Journal of Immunology.
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[Publications] Kazuo Shishido: Journal of Protein Chemistry. 6. 473-478 (1987)
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[Publications] Reiko Sakaguchi: Nucleic Acid Ressearch. 15. 7202 (1987)
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[Publications] Kazuo Shishido: Nicleic Acids Research. (1988)
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[Publications] 宍戸 和夫: 生化学. 59. 74-81 (1987)