1987 Fiscal Year Annual Research Report
新カイノイドの化学合成による伝達物質と受容体との関係解明
Project/Area Number |
62114001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白浜 晴久 北海道大学, 理学部, 教授 (00000802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 温彦 東京都臨床医学総合研究所, 薬理, 研究室長 (20109945)
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Keywords | アクロメリン酸 / カイノイド / 神経興奮作用 / アクロメリン酸誘導体 |
Research Abstract |
1)アクロメリン酸誘導体の合成と神経興奮活性. アクロメリン酸(Acr)の誘導体を数個合成し, その活性を比較した. ザリガニ神経筋接合部におけるアクロメリン酸の脱分極活性を他のカイノイドと比較すると, カイニン酸1に対し, ドウモイ酸は10, アクロメリン酸は100となる. Acrのピリドン環をピリジン環としたもの及びそれのCO_2H基をCH_2OH基にかえたものでは活性はやはり畧100であったが, これをN-オキシドとしたものや, CO_2H基をMe基にかえて2-メチルピリジンとしたものでは活性が畧10におちた. これらのことからカイノイドの神経興奮活性を強めるにはピロリジン環の4位にπ電子をもつものが必要で, 特に2位に酸素官能基をもつ炭素があるピリジン環が5位で連ったものが活性を強めることがわかった. 2)カイノイドの新合成法の検討. i)ピロリジン環上の3個のキラル中心をクライゼン反応で制御して合成する経路を試行中. セリンの酸基から炭素2個を増やして一級アルコールとし, フェニル酢酸エステルとしたものをシリルエノレートとしてクライゼン転位させる条件を現在探索中である. ii)アミノ酸のキラル炭素を含んだ不飽和中員環ラクトンを作り, これをラジカル環化させてから開環してカイノイドを合成する経路を検討している. セリンのCH_2OH基から炭素2個を増やしてαβ-不飽和酸とし, イソブテナールとセリンのアミノ基をつないだ. さらにイソブテンの二重結合に酸基をNBSによって附加させ, 9員環ブロモラクトンを合成した. 現在Brをトリブチルチンヒドリドで還元してラジカルを発生させ, 二重結合とトランスアンニュラーにC-C結合を作る反応を試行している. iii)ピロリジンの2位にはアミノ酸のキラル炭素を利用し, 3, 4位の立体配置をヘテロジールズアルダー反応で整える反応も検討中である.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 紺野勝弘,橋本貴美子,大船泰史,白浜晴久,松本毅: Journal of American Chemical Society.
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[Publications] 紺野勝弘,白浜晴久: 化学と生物. 25. 480-484 (1987)
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[Publications] 篠崎温彦: Progress in Newrobiol.
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[Publications] 篠崎 温彦: General Pharmacology.