1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62122004
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
室田 誠逸 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (50072989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江橋 節郎 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 所長 (10009863)
吉田 洋二 山梨医科大学, 教授 (10008237)
高久 史磨 東京大学, 医学部, 教授 (40048955)
高野 達哉 帝京大学, 薬学部, 教授 (40124995)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 血管中膜平滑筋細胞 / 血管内皮細胞成長因子 / 血管新生 |
Research Abstract |
血管細胞の培養実験系を用いた病態解析を目的とする本研究班は, 本年度以下の如き研究成果を上げた. 1)内皮細胞の傷害実験系を確立し, MCIー186が15ーHPETEによる内皮傷害を予防することを見つけた(室田). 2)TNFーαやILー1が血管新生を促進し, IFNーγは逆にこれを抑制することを見つけた(中尾). 3)白血球は内皮細胞に働いて, 血管を収縮する物質を産生させることを見つけた(五島). 4)αーFGFやβーFGFによる内皮細胞の増殖制御は, さらにヘパラン硫酸にとっても影響を受けることを見つけた(三井). 5)各種分子量の蛍光標識デキストランを用いて, 内皮細胞の細胞間隙を通過するタイプの物質の透過機構を詳しく検討した(高野). 6)I型コラーゲンの存在下に中膜平滑筋細胞の増殖が抑制されることを見つけ, 細胞をとりまく環境が本細胞の表現型を規定する可能性を見つけた(吉田). 7)線維芽細胞の培養上清中に, ヒトの内皮細胞の増殖を促進する因子を見つけ, それがFGFとは異なる因子であることを見つけた(佐藤). 8)ヒト大動脈由来の内皮細胞のPGI_2産生能は, 加齢とともに低下することを見つけた(徳永). 9)血小板中の内皮細胞増殖因子として分子量44000ー46000の酵素蛋白質を分離し, その一部のアミノ酸配列を決定した(高久). 10)カルモジュリン系以外の筋収縮機構を見つけた(江橋). 11)アドレナリンによる血管壁の収縮の有様をビデオカメラを用いて解析した(神野). 12)コラーゲンゲル法を用いると, 大血管由来の内皮細胞も微小血管由来のものと同様チューブ形成を行うことを見つけた(辻). 13)全胚培養実験系にPGE_2を作用させると動脈系の収縮が起こり, 奇形発生頻度が高まることを見つけた(江藤). 14)和漢薬川〓の成分Senkyunolide及びLigustilideに中膜平滑筋細胞の増殖を抑制する活性のあることを見つけた(木村). 15)ビタミンA処理によって内皮細胞内に線溶に関与すると思われる特異的な蛋白質が誘導されることを見つけた(斉藤).
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[Publications] S.Kojima;H.Hagiwara;W.Soga;M.Shimonaka;Y.Saito;Y.Inada: Biomedical Res.8. 25-29 (1987)
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[Publications] K.Miyazono;T.Okabe;A.Urabe;F.Takaku;C.H.Heldin: J.Biol.Chem.262. 4093-4103 (1987)
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[Publications] O.Tokunaga;T.Watanabe: In Vitro. 23. 528-534 (1987)
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[Publications] T.Satoh;M.Kan;M.Kato;I.Yamane: Biochem.Biophys.Acta. 887. 86-93 (1986)
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[Publications] Y.Yagyu-Mizuno;R.Hashida;C.Mineo;S.Ikegami;S.Ohkuma;T.Takano: Biochem.Pharmacol.36. 3809-3813 (1987)
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[Publications] T.Imamura;Y.Mitsui: Exp.Cell Res.172. 92-100 (1987)
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[Publications] I.Morita;S.Murota: "Platelet Activation Role of lipoxygenase_<1.> products of arachidonate in platelet function" Academic Press, 181 (1987)