1987 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム代謝制御因子としての活性型Vitamin D3の合成研究
Project/Area Number |
62214004
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福本 圭一郎 東北大学, 薬学部, 教授 (50004586)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 正隆 東北大学, 薬学部, 助教授 (00006339)
|
Keywords | カルシウム代謝 / 活性型ビタミン / k-hydroxyvitamin D_3 / k, 25-dihydroxy-Vitamin D_3 / 全合成 / 立体選択的合成, 有機合成化学 / ステロイド |
Research Abstract |
本年度は活性型Vitamin D^3のうち, k-hydroxyvitamDin D^3に焦点を絞り, その合成研究を行い, その目的を達成し得た. Methyl 2-oxobicycls〔3、1、0〕hexane-1-carboxylateをKOHの存在下に加水分解して得られるカルボン酸をdicycls hexylcarbodiimideの存在下l-menthelと縮合しジアステレオマ-の混合物としてメンチルエステルを得た。これら両者は通常のシリカゲルカラムクロマトグラフィ-によって容易に分離することができる。ここに得られた主成続体についてPh_3PCH_<3_Br、NaOAmを用いるWittig反応によりメチレンエステルとした後、SeO_2>、^tBuOOHにてアリル酸化しアルコ-ルとした。続いてMOMCe、Hiinig baseによりMOMエ-テルとし、灰化含物についてLiAlH4にて還元してアルコ-ルを得た後、さらにflorisil存在下PCCで酸化してA環部相当のアルデヒドとした。 一方, すでに我々が光学活性体の合成に成功しているGrundmann's KetoneをCH_2Br_2, 4DAにてアルコールとし, これをACOH中2nにより還元的脱離反応に付してビニルブロミドを得た. ここに得られたブロミドを〓Buliによりメタル化した後, 先に合成したアルデヒドと反応させて縮合体とした. 続いて縮合体を酸触媒(p- TsOH)の存在下加溶媒分解反応に付しトリエン体を得, 最後にHclによりMOM基の脱保護を行って目的としk-hydroxyvitamin D_3の全合成を達成し得た. その他, 2-methylcyclopentane-1, 3-dioneより光学活性indanedioneを製し, これより(1R, 3aR, 4R, 7aR)-1-text-butoxy-5, S-ethylenedioxy-4-(_3-methoxycarbonyl-propyle)-3a 4, 5, 6, 7, 7a-hexahydro-7a-methylindaneを得ており, 今後k, 25-dihydroxyvitamin D_3へ誘導する予定である.
|