1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62215023
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 成年 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (70029875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 秀予 大阪大学, 産業科学研究所, 教務職員 (70166437)
城 崇 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00029860)
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Keywords | 有機金属高分子錯体 / 多核金属錯体 / イオン性高分子錯体 / ポリ(イン)ポリマー / 層間化合物 / インターカレーション / 直線状構造 |
Research Abstract |
金属を高分子に組み入れた有機金属高分子錯体の研究が最近注目されているが, これは有機金属と高分子の両特性の相乗効果による新しい機能の発現が期待されるからである. 我々は, 遷移金属をα, ω-ジアセチレンでつなぎ, ポリマー主鎖中にそれらの金属を組み込んだ有機遷移金属高分子錯体(I)を合成し, その機能について研究を行ってきた. Iは直線状構造を有し, 分子主鎖中に金属が全て等間隔で規則正しく配列した独特の構造をとっている. 今回, I以外の直線状有機金属高分子錯体の合成を計画し, 検討の結果, 末端にハロゲン配位子を持つアセチレン架橋二核パラジウム錯体を当量の4.4′-ビピリジル存在下にヘキサフルオロリン酸カリで処理すると, カチオン性の直線状多核パラジウム錯体(II)が得られることを見い出した. この合成法により種々のアセチレン架橋二核錯体とビピリジル誘導体からも同様なイオン性高分子錯体を合成することができた. 今回合成した高分子パラジウム錯体(II)は金属を主鎖に含む初めてのイオン型有機金属高分子錯体で, 金属がアセチレンとビピリジル配位子で交互に規則的に架橋された特異な構造を有する. Iと同様, IIも固体状態では空気中安定で, 溶解度は若干劣るもののそのイオン性を反映して塩化メチレン, アセトン, アセトニトリルなど誘電率の高い溶媒には易溶である. 同定は各種スペクトルから行い, また, 塩化メチレン濃厚溶液中でネマチック液晶を形成することから直線状構造をとっていることも確認した. 次に, 触媒作用の探索を目的に, この高分子金属錯体のイオン性を利用して粘土層間への固定化も試みた. 予備実験として, カチオン性二核パラジウム錯体とモンモリロナイトをアセトンー水の混合溶媒中で撹はんすると淡黄色の固体が得られ, FT-IRやX線粉末法などによる解析からモンモリロナイト層間にパラジウム錯体がインターカレートした錯体であることを確認した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Tahara;K.Seto;S.Takahashi: Polymer Journal. 19. 301-304 (1987)
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[Publications] Y.Kai;A.Yamamoto;D.Xu N.Kasai;M.Hagihara;Y.Yamamoto;S.Takahashi;K.Hayashi: Makromol.Chem.188. 3047-3059 (1987)
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[Publications] H.Ogawa;K.Onitsuka;T.Joh;S.Takahashi;Y.Yamamoto;H.Yamazaki: Organometallics.(1988)
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[Publications] H.Ogawa;T.Joh;S.Takahashi: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,. (1988)
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[Publications] K.Onitsuka;H.Morimoto;H.Ogawa;T.Joh;S.Takahashi: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.