1987 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンB_<12>類縁錯体におけるアクシアル配位子の反応に関する研究
Project/Area Number |
62215028
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松田 義尚 九州大学, 工学部, 助教授 (10037757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久枝 良雄 九州大学, 工学部, 助手 (70150498)
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Keywords | 疎水性ビタミンB_<12> / アポ酵素モデル / タコ型シクロファン / 合成二分子膜 / 異性化反応 / 触媒反応 / 光開裂 / ラジカル反応 |
Research Abstract |
1.ビタミンB_<12>の側鎖のアミド基をすべてエステル結合に変換した疎水性ビタミンB_<12>類およびビタミンB_<12>と類似の酸化還元挙動を示すN_4型モノアニオン性配位子のコバルト錯体を合成した. 2.アポ酵素モデル化合物として, 8本の炭化水素鎖を有するタコ型シクロファンおよび水中で二分子膜を形成する合成脂質を合成した. 3.メチルマロニルーCoAムターゼおよびグルタミン酸ムターゼのモデル基質が疎水性ビタミンB_<12>の軸配位座に結合したアルキル錯体をアポ酵素内に取り込ませ, 可視光照射によりコバルトー炭素結合の開裂を行い, ガスクロマトグラフ法により生成物解析を行った. アポ酵素モデル中では, メタノールやベンゼン中と比較して飛躍的に異性化生成物の役割が増大した. アポ酵素内での異性化反応促進の最大の要因は, 疎水性ビタミンB_<12>が存在する場の分子運動抑制効果であることを明らかにした. また, 環状ケトン類の分子内転位による環拡大反応も効率良く進行することを見出した. 4.上記の反応系にシアンイオンを添加することによりコバルトー炭素結合のヘテロリシス開裂を誘起し, 異性化反応を更に促進することを見出した. 5.新規な基質活性化法として三塩化バナジウムと酸素によるラジカル生成を採用し, ハロゲン化アルキルのように活性化された基質を用いることなく酵素と同じ基質を用いることのできる触媒的異性化反応系を開発した. アポ酵素モデル内に疎水性ビタミンB_<12>を取り込ませ, 基質としてメチルアスパラギン酸エステルを過剰に加え, 好気条件下で三塩化バナジウムを添加し光照射を行った. 反応は相当する基質ラジカルの生成を経て進行し, 疎水性ビタミンB_<12>との反応によりアルキル錯体を生成し, その光開裂によりグルタミン酸エステルと原料を与える. 原料は再び基質として作用し, ターンオーバー挙動を伴う異性化反応が進行した.
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[Publications] Yukito Murakami: Chemistry Letters. 1357-1360 (1987)
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[Publications] Yukito Murakami: Studies in Organic Chemistry. 31. 433-438 (1987)
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[Publications] Yukito Murakami: Journal of the Chemical Soviety, Perkin Transactions 2.
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[Publications] Yukito Murakami: Jurnal of the Chemical Society, Chemical Communications.
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[Publications] Yukito Murakami: Chemistry Letters.
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[Publications] Yukito Murakami: Chemistry Letters.