1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62216017
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山田 仁穂 熊本大学, 工学部, 教授 (40040349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 博隆 熊本大学, 工学部, 助教授 (10151648)
平山 忠一 熊本大学, 工学部, 教授 (10040429)
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Keywords | ポリアミノ酸 / ポリペプチド / 二分子膜 / 球状体 / 超構造体 / 二次構造 / α-ヘリックス / 液体クロマトグラフィー |
Research Abstract |
ポリペプチドの配向性を利用し, その分子集合体(二分子膜として)あるいは凝集体(ミクロスフェアとして)の機能を検討した. 1)二鎖型長鎖アルキル基を末端に有する親水性ポリアミノ酸を多数合成し, 水中での会合形態を調査した. 酸性および塩基性ポリアミノ酸あるいは共重合成分として中性アミノ酸を含有するポリアミノ酸から一重層二分子膜が形成されることを見出した. これらの二分子膜はいずれも形態の経時変化をともない, それぞれ特有なピッチをもつらせん状会合体が安定形態として存在した. 会合形態と親水部ペプチド鎖の二次構造との関係を検討したところ, 低重合物より高重合物においてらせんが形成されやすいことや, ポリ(L-アスパラギン酸)誘導体ではpH4〜5付近で, L-アラニンを含有するポリ(L-アスパラギン酸)誘導体ではpH5〜8などでらせんが安定化することが確認された. これらのpHはペプチド鎖が部分的に二次構造を形成する範囲であり, さらに二次構造が増大するpHや減少するpHではらせんが得られにくい. これらの結果により, らせん状形態の発現にはペプチド鎖中の部分的な二次構造の形成が関与しているものと考えられる. おそらく, 二次構造の剛直性とランダム構造の柔軟性が極率の高いらせん形態を安定化しているものと推察される. 2)ポリ(α-メチル L-グルタメート)から懸濁蒸発法を用いて多孔質ミクロスフェアを調製した. 同スフェアは多孔化に用いる希釈剤の極性や疏水性を選択することにより, 特異な吸着特性を有することがわかった. たとえば, 同ミクロスフェアは, 従来のカチオン交換体には見られない塩基性タンパク質との相互作用を示す. 吸着起源については検討中であるが, ミクロスフェア表面の二次構造と関連しているものと思われる.
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