1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62217018
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小川 禎一郎 九州大学大学院, 総合理工学研究科, 教授 (50028156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河済 博文 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10150517)
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Keywords | レーザー / センサー / 多光子イオン化 / 高速液体クロマトグラフ / 芳香族分子 / 高感度検出 |
Research Abstract |
レーザー多光子イオン化法を一層高感度とし, また各方面へ応用した. 1.ミクロセルの試作 Free falling Jetセルの改良と液滴セルの試作を行い, それらの適用限界を検討した. 前者はより高感度だが液流量が多く, 後者は微量化に向く. 2.液相での高感度分析 二光子イオン化スペクトル(光イオン化電流のレーザー波長依存性)により高感度分析のための最適波長と信号雑音比を求める方式を確立した. これより検出限界をペリレンで50ppt(383nm), ナフタセンで20ppt(407nm)と定めた. イオン化効率と過剰エネルギーの関係を解析した. 3.高速液体クロマトグラフ検出器への応用 レーザーの絞りやすさを生かし, 通常型高速液体クロマトグラフのほか, セミミクロ・ミクロカラムの高速液体クロマトグラフ検出器への応用を試みた. 前者は液流量が多いのでFalling Jetセルと, 後者は少ないので液滴セルと組合せた. 三次元クロマトグラフより測定の最適波長を定めた. ピレンについて得られた検出限界は, 通常型で0.5pg, セミミクロで8.4pg, ミクロで1.6pgであって, 市販UV検出器より良好であった. 4.表面吸着試料の高感度分析 金属板に試料溶液を塗付風乾し, レーザーを照射し流れる電流を測定した. 金属表面にイオンが生成すると仕事関数が低下し放出電子量が増大する. 検量線は4桁以上で直線で, ピレンの検出限界は10^<-12>mol/cm^2であった. 5.気相での高感度分析 大気圧窒素気流中の芳香族分子や二酸化窒素の検出を試みた. 芳香族分子で,ppbレベルの検出感度を得た. 常温で固体の分子については熱気化法により検出した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nariaki Sato;Sunao Yamada;Teiichiro Ogawa.: Analytical Sciecnes. 3. 109-111 (1987)
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[Publications] Sunao Yamada;Chitose Sakane;Teiichiro Ogawa: Talanta. 34. 461-464 (1987)
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[Publications] Sunao Yamada;Nariaki Sato;Hirofumi Kawazumi;Teiichiro Ogawa.: Analytical Chemistry.59. 2719-2721 (1987)
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[Publications] Sunao Yamada;Chitose Sakane;Teiichiro Ogawa.: Engineering Sciences Reports Kyushu University. 9. 191-196 (1988)
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[Publications] Hirofumi Kawazumi;Takashi Matsumoto;Nariaki Sato;Sunao Yamada;Teiichiro Ogqwa.: Analytical Sciences. 4. (1988)
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[Publications] 山田淳,足立尚志,河済博文,小川禎一郎: 分析化学. 37. (1988)