1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62220020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今中 忠行 大阪大学, 工学部, 助教授 (30029219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 昌宏 大阪大学, 工学部, 助手 (00183434)
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Keywords | サーモライシン / 耐熱性酵素 / 好熱菌 / 中性プロテアーゼ / アミノ酸置換 / 水素結合ネットワーク |
Research Abstract |
サーモライシンより耐熱性, 比活性共に高い耐熱性中性プロテアーゼの構造遺伝子(nprM)をB stearothermophilus MK232よりクローン化し, 塩基配列を決定した. その結果, サーモライシンとは2箇所アミノ酸置換しただけの酵素であることが判明した. これらの変異(Asp37→Asn37, Glu119→Gln119)はいずれもアミノ酸が付加されたものであり, 静電気的相互作用か水素結合の強化が耐熱性の理由ではないかと考えている. この点を明らかにするため, 本酵素(NprM)とサーモライシン(TLN)をそれぞれ結晶化し, その三次構造を精密に検討した. 精密化の結果得られたNprMの主鎖の構造をTLNと比べたところ, 両者にほとんど差のないことが明らかとなった. NprMとTLNで異なる2つの側鎖のうち, Asn37は分子の外側に突き出しており, 両酵素の物性の違いに寄与するとは考えがたい. 一方, Gln119は分子内部のβ-ターン部分に位置し, 近傍の側鎖との水素結合ネットワークに関与する. Gln119のまわりの重要と思われる水素結合の距離の比較から, NprMにおいてはTLNにおけるより強固な水素結合ネットワークが形成されていることが解った. 蛋白質では一般に活性状態と変成状態の間の自由エネルギーの差が5〜10kcal/mol程度であると言われている. 従って, NprMにおけるGln119近傍の水素結合ネットワークのわずかな変化に起因する自由エネルギー差が, 耐熱性向上の一因ではないかと考えられる.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] TDAYUKIIMANAKA;MITSUYOSHI SHIBAZAKI;MASAHIRO TAKAGI: Nature. 324(NO.6098). 695-697 (1986)
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[Publications] MOTOKI KUBO;KEIICHI MURAYAMA;KOJISETO;TADAYUKI IMANAKA: Journal of Fermeutation Techuobogy. 66(NO. ). 13-17 (1988)
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[Publications] MOTOKI KUBO;TADAYUKI IMANAKA: Journal of General Microbiology. (1988)