1987 Fiscal Year Annual Research Report

配向蛋白質系の動態の高速光学解析

Research Project

Project/Area Number	62220028
Research Institution	The Institute of Physical and Chemical Research
Principal Investigator	木下一彦理化学研究所, 生物物理研究室, 副主任研究員 (30124366)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	池上明理化学研究所, 生物物理研究室, 主任研究員 (60011483) 神山勉理化学研究所, 生物物理研究室, 研究員 (30170210)
Keywords	配向系偏光解消 / 蛍光 / 燐光 / 筋肉 / ミオシン / 蛍光エネルギー移動 / 紫膜 / バクテリオロドプシン
Research Abstract	1.配向系偏光解消システムの開発回転式試料ホルダーを内臓した大型キュベットを試作し, 任意の方向に配向させた試料を対象に蛍光偏光解消, 燐光偏光解消の測定を行なえるようにした. 空間的一様性の保証されない配向試料に対処するため, 2本の光電子増倍管で偏光成分を多重測定することにより系統誤差を除去する方法を考案し, そのためのデータ解析プログラムを完成させた. 2.収縮装置の研究筋線維中のミオシン分子頭部を色素エオシンで選択的にラベルし, 上記システムで解析を行なった. まず硬直状態の筋では, ミオシン頭部の長軸がアクチン線維に約48度の角をなして結合していること, その結合は固く, ミオシン・アクチン両フィラメントが10nmずれる程度引張ったのでは結合角が変わらないこと, などがわかった. 次に弛緩状態では, すでに合成ミオシン線維, 筋原線維につき報告したものとよく似た頭部の揺動が見られた. 配向試料ではこの揺動の軸が筋線維内でどちらを向いているかという情報が得られるが, 予想に反して, この軸は全くランダムに分布しているように見えた. これが唯一の解釈であるかどうか, 今検討中である. 張力発生中の筋からの信号は, 硬直状態と弛緩状態の中間であった. 3 紫膜の構造解析配向紫膜上での蛍光エネルギー移動速度の解析により, 紫膜中のプロトンポンプ蛋白質バクテリオロドプシンの活性中心レチナールが, 紫膜の細胞質側表面から1.0±0.3nmにあることを示した.

Research Products
(18 results)

All Other

All Publications (18 results)

[Publications] K.Kinosita,Jr.: J.Chem. Phys.86. 3273-3282 (1987)
[Publications] S.Ishiwata: J.Biol.chem.262. 8314-8317 (1987)
[Publications] I.Ashikawa: Biochim.Biophys.Acta. 908. 263-267 (1987)
[Publications] T.Kometani: Biophys.J.52. 509-517 (1987)
[Publications] T.Kouyama: Biophys.J.51. 839-841 (1987)
[Publications] T.Kouyama: Springer Proc.Phys.20. 183-192 (1987)
[Publications] A.Ikegaml: Springer Proc.Phys.20. 173-182 (1987)
[Publications] A.Ikegami: in VNS Science Press. 307-315 (1987)
[Publications] K.Mihashi: Life Sci.Adv.(1988)
[Publications] J.Otomo: Biophys.J.(1988)
[Publications] K.Kinosita,Jr.: Subcel.Biochem.13. (1988)
[Publications] A.Ikegami: Subcel.Biochem.13. (1988)
[Publications] K.Kinosita,Jr.: Proc. O-E/LASE'88. (1988)
[Publications] K.Kinosita,Jr.: Biophys.J.(1988)
[Publications] T.Kouyama: Adv.Biophys.(1988)
[Publications] 木下一彦: 第2回コーワシンポジウムプロシーディング. 77-88 (1987)
[Publications] 神山勉: パリティ. 1. 30-41 (1988)
[Publications] 池上明: 高分子. 36. 848-851 (1987)

1987 Fiscal Year Annual Research Report

配向蛋白質系の動態の高速光学解析

Principal Investigator

木下 一彦 理化学研究所, 生物物理研究室, 副主任研究員 (30124366)

Research Products

[Publications] K.Kinosita,Jr.: J.Chem. Phys.86. 3273-3282 (1987)

[Publications] S.Ishiwata: J.Biol.chem.262. 8314-8317 (1987)

[Publications] I.Ashikawa: Biochim.Biophys.Acta. 908. 263-267 (1987)

[Publications] T.Kometani: Biophys.J.52. 509-517 (1987)

[Publications] T.Kouyama: Biophys.J.51. 839-841 (1987)

[Publications] T.Kouyama: Springer Proc.Phys.20. 183-192 (1987)

[Publications] A.Ikegaml: Springer Proc.Phys.20. 173-182 (1987)

[Publications] A.Ikegami: in VNS Science Press. 307-315 (1987)

[Publications] K.Mihashi: Life Sci.Adv.(1988)

[Publications] J.Otomo: Biophys.J.(1988)

[Publications] K.Kinosita,Jr.: Subcel.Biochem.13. (1988)

[Publications] A.Ikegami: Subcel.Biochem.13. (1988)

[Publications] K.Kinosita,Jr.: Proc. O-E/LASE'88. (1988)

[Publications] K.Kinosita,Jr.: Biophys.J.(1988)

[Publications] T.Kouyama: Adv.Biophys.(1988)

[Publications] 木下 一彦: 第2回 コーワシンポジウム プロシーディング. 77-88 (1987)

[Publications] 神山 勉: パリティ. 1. 30-41 (1988)

[Publications] 池上 明: 高分子. 36. 848-851 (1987)

木下一彦理化学研究所, 生物物理研究室, 副主任研究員 (30124366)

[Publications] 木下一彦: 第2回コーワシンポジウムプロシーディング. 77-88 (1987)

[Publications] 神山勉: パリティ. 1. 30-41 (1988)

[Publications] 池上明: 高分子. 36. 848-851 (1987)