Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 正治 九州大学, 教育学部, 教授 (80038439)
丸野 俊一 九州大学, 教育学部, 助教授 (30101009)
城 仁士 神戸大学, 教育学部, 講師 (40145214)
藤岡 孝志 九州大学, 教育学部, 助手 (30199301)
鶴 光代 福岡教育大学, 助教授 (00036899)
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Research Abstract |
動作とイメージの機能・構造に関して,(1)自己活動としての動作とイメージ(2)認知理解過程でのイメージ動作操作の有効性,(3)メンタルリハーサルとしての動作操作の特異性,(4)動作言語による他者理解,(5)メンタルプラクティスによるパフォーマンスの向上,(6)ボディーイメージと動作訓練技法との連関,(7)動作療法による障害児への治療的アプローチ,(8)心理療法におけるイメージと動作の役割という8つのテーマについての基本的資料収集および分析を加えた. その結果,人間の認知の原点としての"からだ"の働き,すなわち"からだ"が認知し,感じ,反応し,表現するという特徴があらゆる心理現象面で重要な役割を果していることがわかった. 例えば,分担課題(4)においては,姿勢ポーズといった身体言語の意味理解を行なう場合に, 動かす時の感じ(内動,身体感覚)に注目するか,動かすイメージに注目するか,それとも結果的所産としての静的動きに注目するかで大きく意味内容が異なることが示され, 自分に語りかける動作,他者に語りかける動作という観点から身体言語を分類することの重要性が指摘された. 課題(7)(8)においては,対人的コミュニケーション障害を持つ自閉症児とのコミュニケーション成立に動作療法が有効である知見も得られつつある. (2)(3)(5)においては,"ある行為をする"イメージ,"それを見ているイメージでは, 機能が異なり, パフォーマンス変化がみられることから, 両者を分離して考えることの重要性が指摘されている. こうした結果を踏え,(1)においては簡単な作業モデルが構築,提案され,来年度のさらなる分析検討によって,さらに精緻化し, 一般化していくための枠組ができている.
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