1988 Fiscal Year Annual Research Report
都市生活における新たな"きずな"の創出過程に関する社会心理学的研究
Project/Area Number |
62301018
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
橋本 仁司 早稲田大学, 教育学部, 教授 (60063319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 春男 広島大学, 総合科学部, 助教授 (20164949)
田中 重好 弘前大学, 人文学部, 助教授 (50155131)
井上 勝也 東京都老人総合研究所, 心理精神医学部心理研究室, 室長 (30081706)
木下 敏 (株)ウィル, 常勤顧問
東 清和 早稲田大学, 教育学部, 教授 (90063560)
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Keywords | 都市化 / 組織 / 老人 / 高齢者 / コミュニティ / インテリジェント・コミュニティ / 女性問題 / 人間関係 / ライフスタイル |
Research Abstract |
研究領域別の昭和63年度研究実績の概要は以下の通りである。 1.職場内人間関係:職場に於ける"きずな"の在り方を検討する手がかりとして処遇問題への対処の仕方に関して質問紙調査を行なった。得られた結果から、処遇問題への対処法に12のタイプが認められたが、大きなものは我慢する、上司と交渉する、転職する、の3タイプで、同僚や労組への依存度が低いこと等が明らかになった。2.高齢者問題:高齢者における地域社会を基盤とした"きずな"の在り方を検討する目的で江戸川区のコミュニティ・センターを中心として活動している高齢者中心のサークルにおいて調査研究を行なった。その結果、この種のサークル参加者には、現在仕事についておらず、また将来もつく意志もないが、15万円以上の月収があり、現住所あるいは同じ地域に30年以上居住し、今後も居住する意志のある健康な人が多いこと等が明らかなった。3.地域社会問題:"きずな"の在り方の地域差を検討するために東京及び東京近県居住者と青森県居住者とを対象にした調査を行なった。140の質問項目への回答に基づき7つのライフスタイル尺度が構成され、その得点を分析した結果、東京居住者では伝統重視傾向が高く、共同体指向性が低いほど生活満足度が高く、地方では伝統重視傾向と共同体指向性が高く、他人指向性共同体指向性が低いほど生活満足度が高いこと等が明らかになった。4.インテリジェント・コミュニティ問題:ある私立病院の事例を通して医療情報の流れを検討した。その結果、民間の医療機関の利用者のうちの他の医師や医療機関からの専門的紹介によるものはきわめて少なく、多くは以前のその機関を利用した者からの紹介、あるいはマス・メディアを通して当該機関を選択したの者が大多数を占めており、このうち患者間紹介は常に一定の割合で高く、一方公的な影響の効果は非常に短時間に限られること等が明らかにされた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 木島恒一: 健康心理学研究. 2. (1989)
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[Publications] Hitoshi,Hashimoto: Japanese Psychological Research. (1989)
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[Publications] Hitoshi,Hashimoto: Japanese Psychological Research. (1989)