1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62301026
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
森岡 清志 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (50125358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江上 渉 東京都立大学, 人文学部, 助手 (50213533)
町村 敬志 筑波大学, 社会科学系, 講師 (00173774)
松本 康 名古屋大学, 文学部, 講師 (80173920)
園部 雅久 上智大学, 文学部, 講師 (00154716)
金子 勇 北海道大学, 文学部, 助教授 (50113212)
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Keywords | 都市的生活様式 / ライフサイクル / 共同処理 / 専門サ-ビス / 住宅階層 / 高学歴ホワイトカラ- |
Research Abstract |
本年度は、3年間にわたる調査研究の最終年度であるため、次の三点を主な課題とした。(1)63年度末から実施している高学歴ホワイトカラ-に対する調査を終結させ、結果の解析をおこなうこと。(2)研究会を開き、これまでの調査結果や、地方都市で個別におこなってきた資料収集をまとめるための報告会とし、報告書作製へむけての準備をおこなうこと。(3)補足すべき解析をおこないながら、報告書を執筆し、印刷すること。(1)の高学歴ホワイトカラ-層の調査は、62〜63年度に実施した光が丘における調査の結果から、住宅階層の存在に注目したことにもとづき、大学の偏差値格差と資産とが、ホワイトカラ-層内部の分解にどの程度結びつき、またライフサイクルの差異を生みだしているか、この点を明らかにするものであった。解析結果は、8大学の出身者の職業上の地位に、有意な差異が認められること、しかし資産と職業威信とはストレ-トには相関せず、ライフスタイルの差異も、妻の学歴と資産との相関が高いことなどが明らかにされた。資産の中でも住宅の占める価値は高く、従来の学歴と職業および収入によって形成される階層の内部に、住宅状況に代表される資産価値にもとづく格差や、妻の学歴と高い相関をもつ情報アクセス度の差異、すなわちインフォメ-ション・リッチとプア-とも呼ぶべき格差が生じ、より細かな階層分解の生じていることが了解された。 以上の知見を、62〜63年度の調査結果と結びつけ、まとめのための議論をおこなった。報告書の執筆は、予定とは異なり遅れざるをえなかったが、製本等は、幸いにも年度末までに、おえることができた。
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Research Products
(1 results)