1988 Fiscal Year Annual Research Report
北陸における社会構造の史的研究-中世から近世への移行期を中心に-
Project/Area Number |
62301044
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Research Institution | Fukui University |
Principal Investigator |
隼田 嘉彦 福井大学, 教育学部, 教授 (10020116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大桑 斉 大谷大学, 文学部, 教授 (90081942)
横井 清 富山大学, 人文学部, 教授 (30158349)
高沢 裕一 金沢大学, 文学部, 教授 (30019301)
田中 喜男 金沢経済大学, 経済学部, 教授 (50097391)
楠瀬 勝 富山大学, 人文学部, 教授 (30018973)
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Keywords | 北陸 / 織豊期 / 近世初期 / 社会構造 / 分業 / 交通 / 海運 / 職能 |
Research Abstract |
いろいろの事情で、初会合(打合会)が7月23日となり、やや出遅れた感が有ったが、以後精力的に研究会と共同調査を行なった。 1.研究会(報告者と題名) イ.佐藤圭「中世都市民の器財所有について」は、古文書や出土品から中世武士の食生活についてまとめ、前回の報告を一層深めた。 ロ.中野節子「加賀藩貨幣政策とその流通実態」は、従来の政策史的研究に対して、実際の流通について詳細にまとめた。 ハ.木越隆三「加賀藩初期の夫役と役家制」は、近江まで視野に入れて、豊富な史料をもとに、夫役と役家について多くの知見を加えた。 2.合同史料調査 今年度は、越中と近江の史料調査を行なった。越中では、富山県史編さんで集められたものを調査したほか、一山会文書や雄山神社文書、善徳寺文書を見学し、一部を撮影した。特筆すべきは、滋賀大学経済学部付属史料館の調査である。従来の調査は、研究課題との関係もあって、北陸を出ることはなかったが、地元史料のみではどうしても限界があるので、思い切って調査したのである。期待に違わず、近江商人と北陸諸藩との関係を示すものが豊富に残っていたほか、交通運輸や漁業など目新しいものばかりで、一同視野を広げることができた。 なお、研究会や共同調査のつど、打合会をもった。とくに最終年度に当たるため、報告書作成に向けての打合わせを行なった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 東四柳史明: 加能史料研究. 4. (1989)
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[Publications] 田中喜男: 楠瀬勝編 『日本の前近代と北陸社会』 所収. (1989)
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[Publications] 本川幹男: 福井県地域史研究. 10. (1989)
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[Publications] 木越隆三: 日本海地域史研究. 8. (1988)
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[Publications] 木越隆三: 石川県立金沢錦丘高等学校紀要. 17. (1989)