Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 和茂 大阪市立大学, 法学部, 助教授 (70067734)
鈴木 茂嗣 京都大学, 法学部, 教授 (70030616)
大出 良知 静岡大学, 法学部, 助教授 (50115440)
田宮 裕 立教大学, 法学部, 教授 (60062577)
松尾 浩也 東京大学, 法学部, 教授 (10012262)
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Research Abstract |
(1)本年度は共同研究の初年度でもあり, 多人数による共同研究を順調に進めるため, 定期的に事務局会議を行い, 研究分担者間の連絡調整, 情報交換に意を尽くた. (2)各研究分担者は, 分担したテーマについて個々に研究を進めているが, 共同研究の実質を確保するため, 各自の研究の進捗状況を報告し共同討議を行うため, 7月・12月・3月に, 全研究分担者が参加する合宿研究会を行った. (3)合宿研究会では, 各研究分担者が, 共同あるいは単独で, 理論的および比較法的な研究の成果を報告し, 討論がなされた. これまでに報告がなされたテーマは, 次のとおりである. 1)再審による事実誤認救済の実情と最近の刑事手続, 2)再審制度の現状と問題点, 3)再審請求手続の構造, 4)控訴審の構造, 5)控訴審と自由心証主義, 6)英米法と上訴理由, 7)裁判官の法意識と事実認定, 8)自白の信用性の評価について, 9)事実認定にあたっての鑑定の評価について. (4)研究分担者およびそれ以外の者の協力を得て, 詳細な事例研究を行った. これまでに取りあげた事件は, 再審事件として, 1)島田事件, 2)名張事件, 3)袴田事件, 4)布川事件の4事件, および現在上告中の5)山中事件である. (5)事例研究を充実したものにするために, 事件記録の収集にも努めた. 本年度は, 1)徳島事件および2)免田事件の全記録の複写を入手し整理することができた. 以上, 概ね当初の研究計画どおり初年度の研究活動を実施することができた.
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