1987 Fiscal Year Annual Research Report
高等動物の動く遺伝子とそれを利用した遺伝子発現・調節制御系の分子生物学的研究
Project/Area Number |
62304001
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
石和 貞男 お茶の水女子大, 理, 教授 (20017205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 輝美 九州大, 理, 教授 (30091242)
堀 浩 北海道大, 理, 教授 (40000814)
堀田 凱樹 東京大, 理, 教授 (30010036)
西田 育巧 愛知県がんセンター研究所, 分子生物, 室長 (50107059)
西郷 薫 九州大, 医, 助教授 (50136454)
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Keywords | キイロショウジョウバエ / P因子 / コピア / レトロウイルス / 遺伝子導入法 / 培養細胞 / 遺伝子発現調節 / 発生異常突然変異体 |
Research Abstract |
1.Drosophila melanogasterのcopiaを染色体から切り出し,copiaを持たないD.hydei 由来の培養細胞株に導入すると新たにcopiaーRVLPが作られることを見出した. (三宅)DNA 塩基配列の決定から,D.simulansのcopiaには,ORFが存在し,D.mauritianaのcopiaには存在しないことが分つた. (紫)コピア型トランスポゾン(17.6)とマウスレトロウィルス(MoーMuLV)の両因子の逆転写酵素間で活性のあるキメラ分子を作ることが出来,YXDDボックスの分析を試みた. (西郷) 2.P因子,マウスメタロチオネイン及びマウス成長ホルモン遺伝子を組み合わせて, マウスの個体内でP因子が発現し活性をもつかどうか調べる為の実験系を確立した. (堀田)また, P因子をベクターとして,D.melanogasterのアミラーゼ遺伝子をアフリカツメガエルに注射し,形質転換体を得た. 3.個体の適応度をたかめるトランスポゾンと考えられる新しい因子(全長2581bp)のクローン化に成功した. (向井)2種の欠損型P因子が各々2つ宛連らなったものがG6PD転写領域の直前に挿入するとG6PDの転写速度が著しく促進されることが分った. Pの挿入はクロマチン構造の変化をもたらすことが示唆された. (堀) 4.ヒトのインシュリン受容体とrafオンコジーンに相同なハエ遺伝子を単離し,その蛋白質の一次構造を比較した. また,細胞増殖に関与することが分った. (西田)ホメオチック遺伝子に関する新しい2つの突然変異(U6X^<25>,srk)を分離し,それらの発生遺伝学的な特徴を明らかにした. (佐藤) 5.P因子のIniection法とJumping Starter法から多数の突然変異系統を得た. また,後者の方がより高い致死突然変異誘発率を示した. (上田)P因子の転移過程に及ぼす効果から,D.melanogasterの遺伝的背景を二つのタイプに分類することが出来た. (石和)
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Research Products
(15 results)
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[Publications] Hagiwara,N.;Nakamura,E.;Matsuura,E.T.;Chigusa,S.I.: Genet.Res.50. 105-111 (1987)
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[Publications] Miyake,T.;Mae,N.;Shiba,T.;Kondo,S.: Mol.Gen.Genet.207. 29-37 (1987)
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[Publications] Saigo,K.;Kanda,T.: Nucleic Acids Reserch,Symposium Series. 19. 157-160 (1988)
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[Publications] 柴忠義: Biomedica. 10. 38-43 (1987)
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[Publications] Fujita,S.C.;Inoue,H.;Yoshioka,T.;Hotta,Y.: Biochem.J.243. 97-104 (1987)
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[Publications] Okamaoto,H.;Sakai,K.;Goto,S.;Takasu-ishikawa,E.;Hotta,Y.: Proc.Japan Acad.63. 284-288 (1987)
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[Publications] Inoue,H.;Yoshioka,T.;Hotta,Y.: J.Biochem.103. 91-94 (1988)
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[Publications] Nishida,Y.;Hata,M.;Ayaki,T.;Ryo,H.;Yamagata,M.;Shimizu,K.;Nishizuka,Y.: EMBO J.(1988)
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[Publications] Nishida,Y.;Hata,M.;Nishizuka,Y.;Rutter,W.J.;Ebina,Y.: Biochem.Biophys.Res.Commun.141. 474-481 (1986)
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[Publications] Koga,A.;Kusakabe,S.;Tajima,F.;Harada,K.;Bewley,G.C.;Mukai,T.: Proc.Japan Acad.64. 9-12 (1988)
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[Publications] Itoh,M.Iwabuchi,M.;Yorimoto,N.;Hori,S.H.: Genet.Res.
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[Publications] Sato,T.;Denell,R.E.: Genetics. 116. 389-398 (1987)
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[Publications] Sato,T.: Jpn.J.Genet.62. 493-499 (1987)
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[Publications] Ueda,R.;Takahisa,M.;Togashi,S.;Maruyama,S.;Miyake,T.: Jpn.J.Genet.62. 45-50 (1987)
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[Publications] Miyake,T.;Mae,N.;Shiba,T.;Kondo,S.;Takahisa,M.;Ueda,R.;ed.Karl Maramorosch: "Biotechnoilogy in Invertebrane Pathology and cell culture Capter 16.Transfection of Drsophila melanogster Transposable elements into the Drosophila hydei Cell Line" Academec Press, 251-263/51 (1987)