1987 Fiscal Year Annual Research Report
最近の材料複合化における接合プロセスの信頼性,安全性に関する調査,研究
Project/Area Number |
62306026
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 邦彦 大阪大学, 工学部, 教授 (00028911)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 嘉邦 大阪大学, 工学部, 教授 (20029086)
井上 勝敬 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (90029067)
仲田 周次 大阪大学, 工学部, 教授 (90029075)
向井 喜彦 大阪大学, 工学部, 教授 (20029044)
松田 福久 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (90028994)
|
Keywords | 複合材料 / 複合材料の信頼性 / 材料の複合化 / 接合プロセス / 溶接 / 接合 / 複合材料の安全性 / 接合界面物性 |
Research Abstract |
複合材料は次世代主力工業材料として期待されているが, その利用を求める工業的展開も極めて急速であり, それら複合材の, 特にその複合化の接合界面の諸特性の信頼性, 安全性については, 十分に研究されていない. このため, 今後の複合材の信頼性安全性の点から, 各分野で独立的に行なわれている接合研究の現状と問題点を早急に把握し, 今後の基礎研究の方向を明らかにする必要がある. 本研究はそのための調査検討を目的としている. 1.アンケート調査を299ヶ所の大学, 中立研究機関, 企業の関連研究者に行ない, 材料複合化に対する現在の研究状況, 問題点及び将来の研究動向について回答を得た(回答:101件). 要約すると, 次のようになる. ○材料の複合化技術, 複合化材料の接合技術はまだ未だ未成熟の技術といえる. このため試行錯誤の状態で研究, 実用化が行なわれている. ○中立研究機関と企業間での集計データの傾向は大略同傾向であるが一部相違が見られる. 中立研究機関では可能性の検討, 企業では具体性及び実用性の検討に重点が置かれている. ○接合界面の物性と, 信頼性についての基礎的ならびに実用的な解明の要望が極めて強い. 2.材料複合化に関する研究集会を関係者190名の参加のもとに行ない, 材料複合化のための材料的基礎, 接合プロセス, 信頼性評価のそれぞれの観点からの報告・討論を行ない, 多くの問題点を検討・整理した. 3.以上のことより, 今後, 複合材料の製作, 使用がますます広がって行くものと考えられるが, これらが安全性の強い材料として社会的ニーズに応えていくためには, 複合化のための「接合界面物性とその信頼性」について基礎と実用の両方の面からの研究を, 重点的, 総合的に推進することが緊急課題であることが確認された.
|