1987 Fiscal Year Annual Research Report
日本における情報科学基礎研究のあり方についての総括的研究
Project/Area Number |
62306027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂井 利之 京都大学, 工学部, 教授 (70025790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 三郎 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029527)
福村 晃夫 名古屋大学, 工学部, 教授 (60022985)
大須賀 節雄 東京大学, 工学部境界領域研究施設, 教授 (10013640)
藤原 譲 筑波大学, 電子情報工学系, 教授 (40110473)
野口 正一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80006220)
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Keywords | 情報科学 / 論理情報 / パターン情報 / データ科学 / 知識科学 / 高次コミュニケーション / 神経計算科学 / 認知科学 |
Research Abstract |
本研究は, 高度情報社会における必要人員の教育・供給の根本的対応策の検討に引続き, 学問分野における情報科学のあり方を, 長期的な視野に立ち, 国際的・学際的な観点からのニーズも考慮しながら, その研究目標と重点領域について討議し, かつ時間的スケジュールをも可能な限り明確にしようとする. 日本の大学における情報科学の代表的研究者による研究集会を分担者の外に更に拡大・強化して開き, 集中的に討議を重ね, 次のような点について特に検討を行なった. (1)情報工学・情報科学・情報学と呼ばれる情報固有の学問分野の果すべき役割とその位置づけ. ここでは情報科学という言葉でこられを包括する. (2)情報科学の基礎研究と, 他の学問分野との関連ならびに, 大学における研究の役割. (3)長期的視野での基礎的・重点的研究領域の策定とその位置づけ 本年度の研究においては, 情報科学者のコンピュータ中心的な外延的観点の外に, 情報科学の成果をツールとし, その方法論をより学際的に展開しようとする努力, 論理的・手続き的思想の在現のコンピュータに対し, パターン情報・データ, 感性的情報の基礎的研究の重要性と緊急性が共通的認識となった. さらに人間・機械共存系でのコミュニケーションの基本考察を意図した上での, 概念形成・言語獲得の自然科学方法論での研究ならびに, 知識の表現・通入・利用の科学, コンピュータソフトウェアの更なる基礎のソフトサイエンスの探求などが必要であるという提策である. 新たに素子は超並列で非論理型, 非ノイマン型の神経計算科学の必要性と位置づけも行なった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 坂井 利之: 電子情報通信学会誌. VOL.70NO7. 679-686 (1987)
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[Publications] 坂井 利之: 電気学会雑誌. VOL.107NO10. 960-964 (1987)
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[Publications] 日本学術会議: "日本の学術研究動向 内 情報学" 日本学術協力財団, 400 (1988)