コンピュ-タによる民法体系の再編と法のモデルシステムの構築

1989 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 62410011
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 北川 善太郎 京都大学, 法学部, 教授 (30025142)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 渡辺 豊英 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80093342) ; 山本 敬三 京都大学, 法学部, 助教授 (80191401) ; 星野 聰 京都大学, 大型計算機センター, 教授 (90025867)
• Keywords: コンピュ-タ- / デ-タベ-ス / リレ-ショナルデ-タベ-ス / 法律 / 民法 / 体系 / システム / シソ-ラス

Research Abstract

前年度までに京都大学大型計算機センタ-のコンピュ-タに転送された民法システムのデ-タについて改訂および校正を行い、より適切なデ-タを提供することが可能となった。このデ-タをデ-タベ-スとして利用するためのプログラムを作成し、対話型で効率的にデ-タを検索することが可能となっている。このデ-タベ-スの作成のために、原文からの検索用キ-ワ-ドの抽出を行なった。そして、一部についてはキ-ワ-ドのシソ-ラス化を行なった。将来の課題として、このシソ-ラスを有機的に利用できるようにしたい。
また、これとは別作業として、パ-ソナル・コンピュ-タレベルでもデ-タベ-スを作成している。パ-ソナルコンピュ-タの高速化・大容量化に伴い、十分実用性のある検索が可能であり、大型計算機に比してきめの細かい対応がとれる点を重視したものを作成した。機能としては、民法のツリ-構造がビジュアルに捉えられる検索画面を持っており、判例・法令などのデ-タベ-スとのリンクが可能となり、マルチウインドウで関連する判例・条文の内容を確認することができる。デ-タの作成のために、原文から判例・条文などを抽出するプログラムを作成し、またシソ-ラス、キ-ワ-ドの親子関係設定の支援プログラムを作成中である。そして、このデ-タベ-スの一部を学生に試験的に提供して、利用してもらっている。
以上の作業の結果、将来の法律情報システムの構築にあたっての問題点・考慮点について認識し、新しいシステムの構想を作成した。
また、民法の開かれた体系モデルにおいて、知的財産権が、いかなる構造と位置を持っているのかについての研究を行なった。

Research Products

• [Publications] 北川善太郎: "Copyright Clearance on Copy Sale" AIPPI Journal. 14巻4号. 207-215 (1989)
• [Publications] 北川善太郎: "ソフトウェアの使用と契約" NBL. 435. 6-13 (1989)
• [Publications] 北川善太郎: "知的財産権をめぐる最近の展開" Computer World'89. 1. 25-34 (1989)
• [Publications] 渡辺豊英・桶谷猪久夫: "リレ-ショナル・デ-タベ-スシステムを用いた文書デ-タベ-ス開発" 情報処理学会第38回全国大会講演論文集. 1088-1089 (1989)
• [Publications] 桶谷猪久夫,渡辺豊英: "文書デ-タベ-スの枠組みに関する考察" 情報処理学会第38回全国大会講演論文集. 1090-1091 (1989)