1988 Fiscal Year Annual Research Report
磁気圏・電離圏結合系における降下粒子と波動粒子相互作用の研究
Project/Area Number |
62420013
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
國分 征 東京大学, 理学部, 教授 (00011502)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 達人 東京大学, 理学部, 助手 (90182633)
林 幹治 東京大学, 理学部, 助教授 (60011730)
飯島 健 東京大学, 理学部, 助教授 (70011624)
玉尾 孜 東京大学, 理学部, 教授 (50013636)
小口 高 東京大学, 理学部, 教授 (40011457)
|
Keywords | オーロラ / 磁気圏プラズマ波動 / 沿磁力電流 / 磁気圏 / 電離圏結合 / 磁気圏嵐 / 地磁気脈動 |
Research Abstract |
衛星データを利用した磁気圏現象の研究は、ジョーンズホプキンス大学の研究者との国際的な共同研究として進められており、磁気圏赤道面付近を流れる電流、磁気圏境界層付近に見られる圧縮性のパルス変動、外部磁気圏における圧縮性pc5波動の解析結果がまとまりつつある。赤道面付近における電流に関しては、西向きの電流成分に顕著な昼夜非対称性が存在し、その結果夕方側では地球方向に、朝側では外向きの流れが存在することが明かとなった。この結果は、磁気圏から電離圏に流れ込む電流系の生成機構を考える上で重要な情報である。圧縮性パルス変動は、磁気圏境界面における惑星間磁場と地球磁場との局所的な再結合を示すFTE現象に対応するものと考えられるが、この変動の磁力線に垂直な変動分の回転の向きは地方時によって規則的に変化することが明らかになった。これは、沿磁力線電流を伴うフラックス束が朝側では西向きに、午後側では東向きに運動することを示唆するものであり、この現象の生成機構の解明の一つの手がかりとなるものである。pc5波動に関しては、静止衛星軌道で取得されたデータを基に、波形、偏波周波数などの統計的性質が調べられたが、AMPTE/CCE衛星のデータにより、地球半径6ー9倍の領域における波動の性質も明かにされつつある。これらの解析から、圧縮性の波動は、磁力線方向に伝わるアルフベン波との結合の小さい磁気圏赤道付近で励起される波動であることが推定される。極域多点観測データ解析は引き続き行われており、オーロラのグローバルな出現の様相と静止衛星高度における磁場変動や、オーロララドリフトから推定される磁気圏電場と高エネルギー粒子流入との関連など結果がまとまりつつある。また、カスプ領域に出現するオーロラやそれに伴う磁場変動の特性が、FTE現象などの磁気圏境界面現象との関連において調べられている。
|
-
[Publications] IIJIMA,Takesi: J.Geophys.Res.93. in′press (1989)
-
[Publications] HIGUCHI,Tomoyuki: J.Geophys.Res. 93. 14433-14443 (1989)
-
[Publications] KOKUBUN,Susumu: J.Geophys.Res.94. inpress (1989)
-
[Publications] NAKAMURA,Rumi: J.Geomaqh.Geoelectr.40. 409-422 (1988)
-
[Publications] OGUTI,Takasi: J.Geomaqn.Geoelectr.40. 387-408 (1988)
-
[Publications] OHTANT,Shinichi: J.Geoplhys.Res.93. 9709-9720 (1988)