1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62420031
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大見 忠弘 東北大学, 工学部, 教授 (20016463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 瑞穂 東北大学, 工学部, 助手 (50157905)
柴田 直 東北大学, 工学部, 助教授 (00187402)
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Keywords | 超高速LSI / LSI用配線技術 / アルミニウム配線 / 銅配線 / スパッタリング / 低エネルギイオン照射 / エピタキシャル成長 |
Research Abstract |
超高速LSI配線技術にとって最も重要な課題は、低抵抗で高品質な金属配線の形成である。本年度においては、純Cu薄膜及び純Al薄膜の配線性能をさらに高度化した。特に複雑な超LSI構造に応用した場合の諸問題について検討を重ね、性能の向上を計ったのである。 まずCu薄膜に関しては、イオン照射による薄膜の結晶構造制御について重要な知見を得た。低エネルギイオン照射による薄膜表面の活性化は、特に照射エネルギが低い場合には基板の情報をもらって金属薄膜がエピタキシャル成長するのを助ける。しかし、イオン照射のエネルギが50〜60eV以上となるとイオン照のもつもう一の性質、すなわち最稠密面をイオン照射の方向に向かせようとする特性が強くなって、これにより基板の面方位に関係なく(111)配向した膜をエピタキシャル成長させるのである。とくに高エネルギで成長させた(111)結晶は準安定状態にあり、400℃の熱処理により完全な(100)配向に戻ることが分った。これらの知見は低エネルギイオン照射による薄膜成長のメカニズムを操る上で、非常に重要な発見である。また、従来よりCuの大きな問題であったSiO_2上での密着性の悪さも、本研究により解決することができた。一方Al薄膜に関しては、イオン照射条件の最適化により500℃までヒロックフリーのAlが形成できるようになり、多層金属配線の信頼性を著るしく向上させることができた。また、コンタクトホールの穴埋めについても極めて良好なステップカバレッジの得られることが分った。しかも不地のSi基板や、MOSFETには、一切のイオン照射によるダメージを生じさせることなくこれらのことが可能となったのである。 これらの結果により、従来の超高速LSIにとって重要な配線技術の基礎を確立することができたのである。
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[Publications] T.Ohmi: Proceedings 5th International VLSI Multilevel Interconnection Conference. 135-141 (1988)
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[Publications] T.Ohmi: Applied Physics Letters. 52. 2236-2238 (1988)
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[Publications] T.Ohmi: Proceedings 5th International VLSI Multilevel Interconnection Conferonce. 261-267 (1988)
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[Publications] T.Ohmi: Japanese Journal of Applied Physics. 27. L2146-L2148 (1988)
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[Publications] T.Ohmi: Journal of Electrochemical Society.
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[Publications] H.Kwabara: 1989 VLSI Technology Symposium,Digest of Technical Papers,Kyoto. (1989)