1989 Fiscal Year Annual Research Report
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62420033
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 精彦 北海道大学, 工学部, 教授 (30001176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大宮 学 北海道大学, 工学部, 助手 (30160625)
小川 恭孝 北海道大学, 工学部, 助教授 (70125293)
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Keywords | インテグレ-テッド・アンテナ / 電磁結合型励振 / マイクロストリップアンテナ / スロットアンテナ / 時間領域測定法 / ス-パ-レゾリュ-ション / MUSICアルゴリズム / アダプティブアンテナ |
Research Abstract |
平成元年度は前年度までの研究成果をふまえて、インテグレ-テッド・アンテナの給電機構と放射特性の検討、時間領域測定法の開発、および、移動通信における多重波抑圧に関するシミュレ-ション等を行った。以下に具体的な内容を述べる。 1.インテグレ-テッド・アンテナは放射素子をモノリシック集積回路に組み込むことを目指したものであり、放射素子とアクティブ回路等を含む給電系が多層に構成される。本年度はスロットとダイポ-ルを組み合わせた円偏波アンテナの給電系の特性と放射特性をフ-リエ変換モ-メント法によるfullーwave analysisを用いて解析した。特に、トリプレ-ト給電機構を用いたときに問題となるparallelーplate waveguide modeの挙動について詳細な検討を行った。更に、上述のアンテナの入力特性、指向性等につき実験を行った。 2.ネットワ-クアナライザを用いた電磁波回路測定において時間領域測定法は有効な計測技術である。しかし、FFTを用いた従来の手法は時間領域において高い分解能を得るには広い周波数領域に渡るデ-タを必要とし、アンテナのような狭帯域な系の測定には不都合である。本研究グル-プではMUSICアルゴリズムと呼ばれる手法により高分解能な時間領域測定を行うことを提案している。実験の結果、本手法に親和性の良い被測定物の場合、FFTの1/200の周波数帯域幅で所要の測定が可能であることが示された。 3.ディジタル移動通信においては多重波伝搬による周波数選択性フェ-ジングのため著しい特性劣化が生ずる。本研究グル-プではアダプティブアレ-を用いて多重波の抑圧を行うことを提案し、特に高速・広帯域な伝送系の場合に本手法の有効性が高いことを計算機シミュレ-ションにより示した。
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Research Products
(17 results)
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[Publications] T.Nakamura: "An Antenna System with Coupling beteen Electric and Magnetic Curent Sources in a Multi-Layered Medium" Proceedings of the 1989 International Symposium on Antennas and Propagation(ISAP′89). 2. 273-276 (1989)
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[Publications] H.Yamada: "A New Method of Time-Domain Analysis Using a Superresolution Technique" Proceedings of the 1989 International Symposium on Antennas and Propagation(ISAP′89). 2. 345-348 (1989)
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[Publications] M.Ohmiya: "Time Domain Analysis and Detection of Discontinuities in Electromagnetic Circuits Using a Multidimensional MUSIC Algorithm." Proceedings of the 1989 International Symposium on Antennas and Propagation (ISAP′89). 2. 349-352 (1989)
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[Publications] Y.Ogawa: "Fading Equalization Using an Adaptive Antenna for High-speed Digital Mobile Communications" Proceedings of the 1989 International Symposium on Antennas and Propagation(ISAP′89). 4. 857-860 (1989)
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[Publications] Y.Ogawa: "Time-Domain Measurements Using a Superresolution Technique" 1990 IEEE AP-S International Symposium. (1990)
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[Publications] プルワント・ユリマン: "衛星放送受信装置のG/T自動直接測定" 電子情報通信学会技術研究報告(衛星通信). SAT89ー33. 53-58 (1989)
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[Publications] 山田寛喜: "MUSICアルゴリズムを用いた電磁波回路のパラメ-タ推定" 電子情報通信学会技術研究報告(アンテナ・伝播). A・P89ー66. 15-22 (1989)
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[Publications] プルワント・ユリマン: "衛星放送受信アンテナ系のG/T自動直接測定法" テレビジョン学会技術報告(無線・光伝送). ROFT'90ー28. 61-66 (1990)
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[Publications] 山田寛喜: "MUSICアルゴリズムを用いた電磁波回路測定" 1989年電子情報通信学会秋季全国大会. 2(Bー37). 37 (1989)
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[Publications] 山田寛喜: "MUSICアルゴリズムによる高分解能時間領域測定について" 1990年電子情報通信学会春季全国大会講演論文集. 2(Bー80). 80 (1990)
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[Publications] 石井望: "無線呼出し受信機用薄形アンテナ" 1990年電子情報通信学会春季全国大会構演論文集. 2(Bー94). 94 (1990)
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[Publications] プルワント・ユリマン: "衛星放送受信装置のG/T自動直接測定に関する研究" 平成元年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 84. 118 (1989)
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[Publications] 石井望: "キャパシタ装荷による平板アンテナの整合について" 平成元年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 86. 120 (1989)
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[Publications] 中村敬: "スロットと無給電ダイポ-ルの組合せによる円偏波用プリントアンテナ素子の解析" 平成元年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 87. 121 (1989)
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[Publications] 柿本哲也: "接地誘電体基板上のプリントデルタル-プアンテナの解析" 平成元年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 88. 122 (1989)
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[Publications] 高橋寿征: "衛星放送受信用平面型フェ-ズドアレ-アンテナの利得の定式化" 平成元年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 90. 124 (1989)
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[Publications] 山田寛喜: "電磁波回路の不連続点検出問題に対するニュ-ラルネットワ-ク技術の適用" 平成元年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 91. 125 (1989)