1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62430026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
首藤 紘一 東京大学, 薬学部, 教授 (50012612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 雅二 東京大学, 薬学部, 教授 (00111550)
飯高 洋一 東京大学, 薬学部, 教授 (90012591)
古賀 憲司 東京大学, 薬学部, 教授 (10012600)
三川 潮 東京大学, 薬学部, 教授 (60012613)
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Keywords | 分化誘導物質 / 血球分化 / 芳香族アミド / レチノイド / アフィディコリン / サイトカイニン / ペプチド / cーcmyc |
Research Abstract |
細胞分化調節分子の研究は強力な分化誘導分子である芳香族アミドカルボニ酸の立体構造の解析を行ない. 新しい構造の分化誘導分子の構造設計に役立ちつつある. これらの生物活性に関しては特に血球の分化を精査した. 一方,これらの分子は角化を阻害する. 植物由来の分化誘導分子としていくつかのフラポン誘導体を発見した. これらは新しい構造の活性物質のためのリード化合物となる. 分化と関連する化合物としてアルカロイドテレオシジンに関連する研究が進んだ. 特に9員環の立体構造が二つの安定型をとりうることを基として構造活性相関の研究を進めた. 構造的に特徴のあるレチノイドーグリセリドを合成した. またフォスファケジルリピドの系統的合成を果した. 細胞増殖調節物質は, 従来発見したT_2植物細胞の分裂促進物質の応用面での展開をすすめた. 特に花期における遍用において果実の着果に著しい促進がみられることを明確にした. また, 緑葉の保持にも強い効果をもつ. アフィディコリンの合成研究が進みつつある. 新しい活性分子を求めて, 種々の細胞増殖因子(ペプチド)の立体構造を解析するための基礎として, ペプチドの立体構造を分析した, 特に核磁気共鳴吸性が多くの情報を与えてくれた. ペプチドのNをメチル化するとアミド結合がcisになる傾向をみつけた. 細胞分化, 増殖の制御は遺伝子の発現調節と密に関連するが,上記芳香族アミドは血液ガン細胞HL60で発現しているcーmyc遺伝子の発現を強く抑制する. これが分化の引き金であるかもしれない. 機能性オリゴヌクレオチドとして核酸塩基ーアミノ酸複合体を合成し, 正常核酸との相互作用をたしかめた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 首藤 紘一: 化学と生物. 25. 5-7 (1987)
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[Publications] 首藤 紘一: ファルマンア レビュー. 43. 51-62 (1987)
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[Publications] 遠藤 泰之: テトラヘドロン. 43. 3645-3704 (1987)
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[Publications] 大和田 智彦: アメリカ化学会誌. 109. 7036-7041 (1987)
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[Publications] 古賀 憲司: 純正応用化学連合誌(Pure,Appl,Chlm). 1987.
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[Publications] 板井 昭子: Proc.Natl.Acad.Sci (USA). 1988.