Research Abstract |
副甲状腺ホルモンの水解は, 従来は肝のクッパー細胞及び腎尿細管細胞の, リクグームによって, カテプシン B及びDによる限定分解の機序が知られN末端断片と, C末端断片に分かれるとされていたが, 今回我々は, ラット腎皮質細胞の100,000Xg上清分画既ちサイトワールに相当する分画に, 新しい大分子量の酵素があり, これが, 副甲状腺ホルモンを従来知られていなかった新しい断片に限定分解をすることを認め, 現在この断片を同定し, 又副甲状腺ホルモンの腎の対する作用におけるこの様な断片の意義について検討する予定である. 本酵素は, グルタチオン, カルシウム, ATPによって抑制され, カテプシンとことなり, 又ビタミンD欠乏の状態では, 増加する. オポツサムの腎の近位尿細管から取られた. 培養細胞であるが, OK細胞について, 副甲状腺ホルモンの分取を行う機能について検討した所, ラット腎皮質細胞のサイトソールと同様の限定分解をすることが可能であることが明きらかとなり, 酵素の生化学的性状と細胞内での局在, 更に, 分解産, 物の同定等について, 研究をすすめている. 又, ラット骨肉腫細胞からとった. 培養細胞素であるUMR106についても副甲状腺ホルモンの水解作用について検討した所, OK細胞よりも更に, 強力な副甲状腺ホルモン水, 解作用をみとめた. UMR106細胞は, 骨芽細胞としての性質をもっており, 骨は腎と並んで強力な副甲状腺ホルモンの標的器官であることから副甲状腺ホルモンの水解ことに, 一定の断片をつくる限定分解が副甲状腺ホルモンの作用と密接な関係を示す可能性も考えられる. 尚UMR106細胞による副甲状腺ホルモンの水解は, カルシウム, イオノ, フォア, Cーキナーゼ, 及び, フォルボールエステル等のその活性化因子によって増強され, 模胞内のジグナルトランスダクションと関係があることが明きらかとなり, この面からもその意義を追求する予定である.
|