1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62450061
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川端 香男里 東京大学, 文学部, 教授 (50000592)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 美知子 東京大学, 文学部, 助手 (60143343)
栗原 成郎 東京大学, 文学部, 教授 (70012359)
|
Keywords | スラヴ口承文芸 / スラヴ神話 / スラヴ・ロマン主義 / チェコ構造主義 / ロシア・フォルマリズム / ロシア・アヴァンギャルド |
Research Abstract |
1.研究代表者川端はスラヴ口承文芸の理論的研究に携わり、スラヴ口承文芸の諸作品に見られる修辞法・比喩表現を重点的に研究し、口承詩の詩学の構築を試みた。一方、スラヴ口承文芸の研究の発達の過程に関わる構造主義、フォルマリズム、文化記号学の理論の伸展の問題を考察し、その成果の一部は論考および口頭発表の中に示されている。 2.研究分担者栗原はスラヴの民衆詩歌(とくに儀礼歌と神話的叙事詩・叙情詩)や昔話・伝説などの民俗資料を調査分析し、さらに言語学と神話学の理論的要請に基づき、スラヴの異教と神話体系の再建を試みた。この分野の研究は継続され、伸展を見ることが望まれる。 3.研究分担者金沢は主として19世紀ロシア文学における口承文芸主題・モチーフの研究に従事し、とくにロマン主義文学と口承文芸の関連を考察した。スラヴ文学におよぼした西欧文学の影響も研究した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 金澤美知子: 北海道大学スラブ研究センター紀要「スラヴ研究」. 36. (1989)
-
[Publications] 栗原成郎: ナウカ(季刊)「窓」. 65. 2-12 (1988)
-
[Publications] 川端香男里: 国際交流基金「国際交流」(特集「ロシア文化の行方」. 48. 44-49 (1988)
-
[Publications] 川端香男里: せりか書房『神秘主義-ヨーロッパ精神の底流』. 9-16 (1988)
-
[Publications] 川端香男里: "ロシアの言語文化II-ロシア的なるものを求めて-" 放送大学教育振興会, 156 (1988)
-
[Publications] 栗原成郎: "スラヴのことわざ" ナウカ, 326 (1989)