1987 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアの観点からみた非西欧型都市計画像の構築に関する研究
Project/Area Number |
62450078
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
西山 康雄 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10024332)
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Keywords | 東アジア / 非西欧型都市計画像 / 西欧都市計画の失敗 / 区画整理 / 技術移転 / ソウル / インドネシア / インド / スリ・ランカ |
Research Abstract |
本研究は,「西欧都市計画像が特殊西欧的な諸条件の下に成立したものである」との立場に立ち,(1)西欧型都市計画像の特徴が何であるか,その特徴を支える社会的諸条件とは何か(2)もし特殊な社会的条件の下で成立した西欧型都市計画像が,全く社会的条件の異なる社会に適用された時に,どのような事を考えなければならないのか(3) 東アジアの成長期にある国を,急激な都市化にある社会ととらえ,これらの社会に共通してみられる都市計画像を分析する の3点にある. 全体として,西欧型近代都市計画は社会が成熟段階に到達し,安定的な状態,つまり計画的な空間制御が可能な時代に成立したもの,東アジアにみられる都市計画像は,社会が急激に富を蓄積する勃興期を背果に形成されている とできるだけ対象的にとらえた. 本年度の研究では, (1) 日本区画整理が東アジア型都市計画の特徴をよく示す手法であるととらえ,とりまとめた. 各国研究者との討論の資料とするため英文とした. (2) 戦前のソウルで行われた区画整理を詳細に分析し,急激な宅地需要と乏しい公共側の財源という二重の激しい条件の下で,いかなる工夫があったかを検討した. (3) 非西欧型都市計画像を幅広くとらえ,インド,スリ・ランカにおける居住地対策の実態をとりまとめ,ことに百万戸住宅計画を推進するスリ・ランカの姿勢に新しい方法論の芽ばえがあることを解析した. (4) 日本の区画整理が計画風土の異なるインドネシアへ技術移転されたその事業内容を考察し,計画技術と社会的条件の関連を考察した. 63年度はさらに台湾,韓国の計画技術例を分析し,より具体的に非西欧型都市計画像の構築に努めたい.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yasuo Nishiyama: Land Assembly & Development. 1. 1-14 (1987)
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[Publications] 西山康雄: 区画整理. 30-5. 4-13 (1987)
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[Publications] 西山康雄: 区画整理. 31-4. (1988)
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[Publications] 西山康雄: 国土庁刊行出版物. (1988)